李氏は「コロナ期間に全世界の人々の経済活動がオンラインプラットフォームへと急速に転換し、AI発展の黄金期を迎えた」と指摘した。李氏が小説の背景として設定した20年後のAIはどんなものだろうか。李氏は「どこにもあり、人間よりも賢く、未来にはAIがもはや話題にもならなくなる。インターネットのようにAIも日常の全ての領域に浸透するからだ」と説明した。李氏は「AIは我々が何をねがっているのかを我々よりよく知っている。未来にも我々は誰と友だちになるか自分で決めるだろうが、友だち候補を絞り込む作業はAIがやることになるだろう。人間はもはや運転する必要もなくなり、AI健康診断システムが画期的な疾病予防を可能にし、人類の寿命も延びるだろう」と続けた。
李氏はAI技術が応用された現時点で最も強力な発明として「自動化武器」を挙げた。「既に試験開発されたキラーロボットは銃弾を装着し、攻撃対象を探し、空を飛び回る。1機数千ドル程度で量産可能で、テロやさまざまな犯罪予防効果を大きく高める点で革新的だ」と話した。ただ、「機械が人間の命を奪う決定権を持つ点で倫理的に問題になるのではないか」とも語った。
李氏は40年後の社会は見通しにくいが、20年後の世界はかなり正確に予測することができるため、小説家とコラボして「AI2041」を書いたという。李氏は「AIに対する大衆の誤解を解消し、未来に対する漠然とした恐怖を和らげるため、小説という形式を借りて未来について語ったものだ」と説明した。