「中共軍映画流通、問題なし」という映等委「韓国軍を殺すシーンはなかった」

国のアイデンティティ損なう映画は「制限観覧可」にもできたが、「15歳以上鑑賞可」に

 韓国映像物等級委員会(映等委)が6・25戦争(朝鮮戦争)時の中共軍の英雄譚を描いた映画『1953金城大戦闘』(原題『金剛川』)の韓国国内流通を可能にした判断について、「問題なし」という見解をあらためて確認した。

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 映等委の等級分類部関係者は7日、該当映画の国内流通を可能にした理由について、「我々は『許可』『不許可』を決めるのではなく、等級分類(レーティング)しかできない。基準に基づいて『15歳以上観覧可』として処理したものだ」と答えた。

 本紙は「それならば、例えば日本軍の慰安所を美化した映画も流通させるのか」と聞いた。すると、映等委側は「そのような場合は『制限観覧可』という等級にすればいい」と答えた。実際に映等委が「制限観覧可」と等級分類すれば、販売・流通が根本から禁止される。

 その「制限観覧可」指定基準の中には、「民主的基本秩序を否定し、国のアイデンティティを著しく棄損した場合」が含まれている。本紙は『1953金城大戦闘』がこれに該当しないのかと尋ねた。映等委側の回答は「実際の映画ではそのような部分が出てこないので、暴力性などだけ考慮した」というものだった。「具体的に言って『そのような部分』とは何なのか、韓国軍兵士殺害場面のことを言っているのか」と問うと、映等委は「そうだ」と答えた。

 この映画は、米軍の爆撃機に対空砲で応戦し、戦時橋を建設する中共軍工兵隊が主人公だ。しかし、その橋の建設が成功した結果、韓国は領土193平方キロメートルを失った。

張祥鎮(チャン・サンジン)記者
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