韓国のゲーム会社は新入社員にコーディング教育、バッテリーメーカーは物理学の授業

■人材養成の余力がない中小企業「育てても大企業に転職」

 中小のメーカーでは人手不足がさらに深刻だ。名門大学卒の新卒は全て大手企業に行き、しかも大企業とは違って独自の研修を行える条件もそろっていないからだ。ある中小の電子機器メーカー社長は「私費を使い2-3年かけて新入社員を教育したが、その中の10人中9人は大企業に転職する」「最近は最初から大学の新卒ではなく定年退職したシニアのエンジニアを採用している」と述べた。年間売り上げが1兆ウォン(約940億円)規模のある中堅化粧品メーカー社長は「業界の平均よりも年間の給与を数百万ウォン(数十万円)上乗せして首都圏の大学新卒者を採用しているが、それでも彼らは実験室で研究した経験さえほぼない」と語る。

 専門家は「大学は急速に変化する産業現場と懸け離れた理論教育ばかりに力を入れている。そのため人材のミスマッチは深刻になっている」と指摘する。KAIST(韓国科学技術院)経営学部のチョ・デゴン教授は「米国のマサチューセッツ工科大学やプリンストン大学、シンガポールの南洋理工大学など海外の主要大学はヒューレット・パッカードやインテルなどのグローバル企業と共同で研究所を立ち上げ、大学と企業に必要なエンジニアを養成しているが、韓国では大学が産学協力に消極的で、これが現場に通じた人材養成の障害になっている」と指摘した。

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パク・コンヒョン記者 , チェ・インジュン記者 , オ・ロラ記者
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