韓国で2025年からコーディング教育必須化、塾には問い合わせ殺到

 一方で、全国各地の塾街は「第2のコーディングブーム」の到来を大歓迎する雰囲気だ。2018年にも小・中・高校でのソフトウエア(SW)教育が義務付けられ、IT企業が人気を集めたことで、コーディングの学校外教育市場が一時好況を迎えたことがあったが、今回も似たような雰囲気だというのだ。ソウル市松坡区のあるコーディング塾の関係者は「2月の開校以来、現在未就学児童と小・中学生が計80人登録し、授業を受けている」とし「政府の発表以降、登録の問い合わせが普段より1日に4-5件ほど増している」と話す。慶尚南道晋州市のコーディング塾で塾長を務めるミンさん(41)も「通常は保護者からの問い合わせが週に1-2件程度だが、22日の発表以来、4日間で10件の問い合わせがあった」という。

 塾の経営者の間では、政府の期待とは裏腹に、コーディングを必須科目として教えることができる教師を確保するのが困難なため、コーディング教育は容易でないとする見方が少なくない。こうした余波で、学校外教育市場に特需が訪れるという具体的な見通しまで上がっている。京畿道南楊州市のコーディング塾で塾長を務めるシンさん(57)は「実際に今でもコーディングをきちんと教えられるだけの人材は皆無」とし「公教育でコーディング授業が必須科目となっても、この問題が短期間で解決されるとは思えない」と眉間にしわを寄せる。

 専門家たちは、コーディング教育によって生徒たちがデジタルになじむことができる方向へと進まなければならず、具体的な計画を早急に発表し、保護者たちの不安を静めなければならない、と警鐘を鳴らす。高麗大学コンピューター学科のキム・ヒョンチョル教授は「コーディングの学校外教育市場を『無視』すれば、先行学習が横行する恐れがあるため、今後は政府が小・中学生へのコーディング教育と関連し、ガイドラインを細かく設定することが重要」と提案する。成均館大学コンピューター教育科のアン・ソンジン教授は「学校でデジタル教育のための時間を十分に確保することが今後の課題となる。そうしてこそ、生徒たちが塾に通わず、学校で学ぶだけでも、コーディングに対する十分な知識が得られるようになるだろう」と説明した。

キム・スンヒョン記者

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  • ▲8月24日、ソウルのあるコーディング塾で幼児クラスの生徒2人が「ブロック式コーディング授業」を受けている。

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