【独自】韓国の対北交流団体トップ、京畿道補助金7.6億ウォン横領して風俗店通い・借金返済

 共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が京畿道知事を務めていた2019年、アジア太平洋平和交流協会のアン・ブス会長が京畿道から対北朝鮮支援事業のための補助金15億ウォン(約1億5600億円)を受け取った後、うち7億6200万ウォンを横領していたことが7日までに分かった。アン会長は横領した資金を株式投資、風俗店での遊興費、個人の借金返済、生活費などに充てていたという。

 本紙の取材を総合すると、京畿道は2019年3月、北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会から児童向け給食用の小麦粉と微小粒子状物質低減用の苗木の支援を求められた。京畿道は1カ月後、平和交流協会を対北朝鮮支援事業者に選定し、小麦粉と苗木の購入費用として、15億ウォンを補助金を口座に入金した。

 地方自治体の補助金は口座振替やクレジットカード、デビットカードによる支出だけが認められている。使用額と用途を厳格に管理するためだ。しかし、アン会長は補助金を現金で引き出して使い、京畿道はそれを知りながら事実上黙認していた。

 当時京畿道で対北朝鮮事業を担当していた職員などは検察に対し、「対北朝鮮制裁の影響で、平和交流協会が対北朝鮮事業費を現金で引き出して使ったと理解していた」と証言したという。

 検察は資金が対北朝鮮制裁を回避する形で北朝鮮側に渡った可能性について調べている。李在明代表は当時、積極的に訪朝を目指しており、平和交流協会は京畿道の対北朝鮮事業パートナーとしての役割を果たした。

 アン会長は11月29日、北朝鮮の朝鮮アジア太平洋委に2回にわたり計47万ドル(約6400万円)を渡した容疑のほか、京畿道の対北朝鮮事業補助金のうち約7億6200万ウォン、サンバンウルなど企業から受け取った寄付金約4億8500万ウォンをそれぞれ横領したとして起訴された。

 国会に提出されたアン会長の起訴状によると、アン会長は18年12月26日、中国・瀋陽経由で平壌を訪れ、北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党統一戦線部長兼朝鮮アジア太平洋委員長に対北朝鮮事業あっせんの見返りなどの名目で7万ドルを渡した。さらにアン会長は19年1月24日、瀋陽にある北朝鮮レストランで14万5040ドルをショッピングバッグに、180万元(約3,500万円)をキャリアにそれぞれ入れ、平和交流協会幹部を通じ、朝鮮アジア太平洋委員会のソン・ミンチョル副室長に渡した。アン会長はキム・ソンテ元サンバンウル会長から小切手3億ウォンを受け取り、地下銀行を使い、北朝鮮側に渡す資金を用意したという。

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  • ▲アン・ブスアジア太平洋平和交流協会長

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