ろうそく集会、射的の的に尹錫悦大統領夫妻・韓東勲法相の顔 /ソウル

 テーブルの上に人形が三つ置かれている。人形にはそれぞれ尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領、夫人の金健希(キム・ゴンヒ)氏、韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官の顔写真が貼られている。男性がおもちゃの弓で矢を放ち、韓長官の顔を当たると、人形はぱたりと後ろに倒れた。児童にもゲームに参加させ、中には脱いだ靴で人形を殴り倒した人もいた。「ろうそく行動」という団体が11日、ソウル中区太平路一帯で開いた「尹錫悦退陣! 金健希特検(特別検事)!第26回ろうそく大行進」での風景だ。

【写真】尹大統領の写真が貼られた的をパンチする参加者の姿も

 ろうそく行動は集会に2000人が参加したと主張した。ろうそく行動は尹錫悦大統領当選直後の昨年4月に発足した。「チョ・グク白書」の著者キム・ミンウン氏が常任代表を務め、昨年8月から毎週土曜日にろうそく集会を開いている。

 11日の集会では中央ステージ近くの会場の片隅に「弓術イベント」というコーナーが登場した。尹大統領と金夫人、韓長官の顔に矢を射る内容だった。そのに後方に掲げられた横断幕には「暖房費爆弾、戦争危機、やくざ政治、親日売国尹錫悦に弓矢を射る」と書かれていた。

 主催者のろうそく行動は、参加者が弓を射る写真を集会終了後にフェイスブックに公開した。一部の参加者も弓術イベントを「パフォーマンス」と呼び、個人ブログなどに掲載した。

 集会で参加者らは「尹錫悦退陣」「金建希特検」「法は死んだ」などというカードを手に「尹錫悦は退陣せよ」というスローガンを叫んだ。集会を規制する警察に「警告状-尹錫悦の私兵の役割はやめろ!」と書かれた黄色いステッカーを貼る場面もあった。共に民主党の李寿珍(イ・スジン)議員は壇上で「検察総長出身が大統領になり、検察権を大韓民国全域で乱用している」「検事たちがあまりにのさばっている」と発言した。

 インターネット上では度が過ぎているとの指摘があった。掲示板サイトでは「尹錫悦大統領を支持してはいないが、これはちょっとひどい」「北朝鮮軍が金寛鎮(キム・グァンジン)元国防部長官の写真を標的に実弾射撃演習をした場面が思い浮かぶ」「以前弾劾集会の際に登場した朴槿恵(パク・クンヘ)断首人形に似ている」といったコメントが寄せられた。ろうそく行動のフェイスブックにも「幼い子どもたちに対し、国民の投票で選出された大統領の顔に矢を当てろという人間は正気なのか」といったコメントが付いた。

チェ・ヘスン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲ソウル市中区太平路一帯で11日に行われた「尹錫悦退陣!金建希特建!第26回ろうそく大行進」で現場に登場した弓矢イベントのコーナー。/フェイスブックより
  • ろうそく集会、射的の的に尹錫悦大統領夫妻・韓東勲法相の顔 /ソウル

right

あわせて読みたい