韓国防衛産業5社の受注残高100兆ウォン突破…韓国が「自由民主主義の武器庫」に

欧州・中東にとどまらず東南アジアまで…今年も輸出のジャックポット続く

 韓国の防衛関連各社は、海外に輸出基地や工場を設立することも計画している。豊山はポーランドの防衛関連企業と、現地における弾薬工場建設を協議しているという。ハンファ・エアロスペースは今年上半期、欧州と中東に海外輸出基地を整備することとした。同社の関係者は「ポーランドのワルシャワに欧州基地を整備し、中東基地を作る場所は物色中」とし「輸出競争力を強化するため」と説明した。

■「K防衛産業」の競争力維持のためには新たな輸出市場・主力商品の発掘が必須

 産業研究院は、3月27日に発行した報告書で「今後10年間(2023-32)で世界の国防予算は、従来の見込みより2兆ドル(約262兆円)、武器獲得予算は6000億ドル(約78兆6000億円)以上増えるだろう」との見方を示した。世界の武器市場は年々急増するという見方だ。だが、既存の防衛産業大国との受注競争は容易ではない。北大西洋条約機構(NATO)と英連邦軍を中心に、伝統的な防衛産業大国であるドイツのメーカーを推す兆しもある。2月のノルウェーの戦車受注では、現代ロテムのK2「黒ヒョウ」戦車がドイツKMW(クラウス・マッファイ・ウェグマン)のレオパルト2A戦車に押され、受注に失敗している。

 専門家らは、韓国メーカー各社が最近の好況をうまく活用するためには、地域ごとに防衛産業輸出拠点国を拡大し、新たな輸出主力製品を地道に発掘していくべきだとアドバイスした。特に、ロシアと中国が世界の武器市場でシェアを下げているのをチャンスとして、ニッチ市場を狙うべきだと分析した。ロシアと中国の武器市場シェアは、2013-17年に比べ2018-22年ではそれぞれ6ポイント、1ポイント減少した。防衛関連企業の幹部級の関係者は「各国で『武器をローカライズして納品してほしい』という要求がさらに多くなっており、国ごとに希望の内容が全て違う」とし「こうした要求に合わせることができるように、既存の輸出主力商品の性能を引き続き改良していかなければならない」と語った。

カン・ダウン記者

【図】韓国防衛産業の22-23年の輸出・受注現況

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲韓国製軽攻撃機FA50。/写真=韓国空軍提供
  • 韓国防衛産業5社の受注残高100兆ウォン突破…韓国が「自由民主主義の武器庫」に

right

あわせて読みたい