旭日旗を掲揚した海自艦が釜山に入港へ…自衛隊幹部「韓国は正しい方向に戻っている」

【NEWSIS】今月末に複数の国が参加する訓練が韓国主催で行われるが、これに参加する日本の海上自衛隊護衛艦が自衛艦旗(旭日旗)を掲揚して釜山港に入港する方向で調整が行われている。日本メディアは韓日関係改善が後押しした動きとして評価している。とりわけ自衛隊幹部は「旭日旗など各国軍の旗を掲揚することは国際社会の常識だ。韓国は正しい方向に戻った」として歓迎の意向を示した。

【写真】韓国国防部が公開した海自哨戒機威嚇飛行の写真(2019年)

 韓国国防部(省に相当)のチョン・ハギュ報道官は前日、自衛隊艦艇が自衛隊の旗を掲げて韓国に入港することについて「通常の国際的な慣例だ」との立場を示したが、これについて自衛隊幹部が上記のように歓迎の意向を示したという。時事通信が26日に伝えた。

 時事通信は、旭日旗を掲げた護衛艦が釜山港に入港する方向で調整が進み、また来月には4年ぶりに国防相会談が行われることなどに触れ「安全保障分野における韓日協力が正常化し始めた」とも報じた。

 さらに時事通信は、2018年10月に文在寅(ムン・ジェイン)前政権が旭日旗を「軍国主義の象徴」とし、掲揚の自制を求めたことにも言及した上で「今回海上自衛隊護衛艦が旭日旗を掲げて韓国に入港するのは、日韓関係改善の動きを考慮したもの」との見方も示した。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と岸田文雄首相は今年3月以降、首脳会談を3回開催し、強制徴用問題でも「政治決着」を図ることで、「冷え切っていた関係が好転した」と時事通信は伝えた。

 旭日旗を掲げた自衛隊の護衛艦が釜山に入港する方向で調整が進んでいる背景については、朝日新聞も「両国関係改善の流れがある」と分析した。

 韓日間に残る安保問題の懸案とされる自衛隊哨戒機へのレーダー照射問題について、日本の防衛省幹部は「懸案を不問にはしないが、関係改善という大きな流れの中で、防衛当局として取り組む必要がある」として柔軟な姿勢をにじませているという。時事通信が伝えた。

 6月に予定されている韓日防衛相会談では、このレーダー照射問題解決に向けて意見を交わすことになりそうだ。両国は懸案解決に向けて意見を交換し、北朝鮮の弾道ミサイル情報を韓米日で共有するため、協議を加速させる見通しだという。

 旭日旗とは、日章旗の太陽模様を中心に周囲に広がる太陽の光を描いた軍旗で、1870年から陸軍軍旗として使用され、太平洋戦争など日本がアジア各国を侵略する際には全面に掲げたため、日本の軍国主義と帝国主義を象徴する戦犯旗として通じている。

 日本は1954年の自衛隊発足の際、陸上自衛隊の「自衛隊旗」として、また海上自衛隊には「自衛艦旗」として旭日旗を正式に採択し、現在まで使用を続けている。

キム・イェジン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲G7(主要7カ国)サミットに招待国として参加するため日本を訪問した尹錫悦大統領と日本の岸田文雄首相。2人は21日に広島の平和記念公園国際会議場で韓日首脳会談を行った。/ホン・ヒョシク記者

right

あわせて読みたい