韓国の情報機関「ヌリ号の成功に焦った北、衛星打ち上げ失敗は準備不足が一因」 

金正恩委員長、焦るあまり失敗か

 北朝鮮は31日「できるだけ早期に2回目の打ち上げを断行する」と発表した。国家情報院は「エンジントラブルのチェックには通常だと数週間以上はかかるはずだが、欠陥が重大なものでなければ早期に打ち上げる可能性も排除できない」との見方を示した。一部では北朝鮮は当初人工衛星打ち上げ期間を6月11日までと予告したため、その最終日前にも2回目の打ち上げが行われる可能性を指摘する見方もある。北朝鮮は2012年4月に宇宙ロケット「銀河3号」の打ち上げに失敗したが、それから8カ月後には再打ち上げに成功している。

 北朝鮮が偵察衛星に執着する理由は、韓米軍の最新動向など戦争の準備や戦闘に必要な情報の収集が目的とみられている。ある韓国軍関係者は「北朝鮮が軍事衛星を手にすれば、韓半島に展開する米軍の戦略資産(兵器)をはじめ、パトリオット・ミサイルの発射台など韓国に配備された主要な戦力の位置やターゲットを今よりも早く正確に把握できるようになる」と指摘した。北朝鮮は戦術核ミサイルを含む韓国攻撃用の兵器はすでに開発したが、そこからさらに偵察衛星まで手に入れれば、攻撃を行う際の「目」と「拳」をいずれも確保するということだ。最終的には韓米の偵察衛星や早期警戒衛星、GPS(衛星利用測位システム)衛星などをかく乱し無力化する「キラー衛星」の開発など、本格的な宇宙戦争に必要な戦力の確保を目指しているとの見方もある。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

【写真】韓国軍が回収したロケットの残骸の一部

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