男性警察官が凶器をたたき落として女性警察官がテーザー銃発射、不法滞在者を検挙 /安山

 京畿道安山市の住宅街で凶器を持って暴れていた外国人不法滞在者が、警察の発射したテイザーガン1発で検挙された。

【動画】男性警察官が凶器をたたき落として女性警察官がテイザーガン発射

 京畿南部警察庁112治安総合状況室が明らかにしたところによると、今月17日午前5時9分、安山市檀園区の住宅街から「外国人がけんかをしているようだ」という通報が入ったという。

 管轄の仙府派出所所属の警察官2人が直ちに出動した。現場では、モロッコ国籍の男性A容疑者が片手に凶器、もう片手に洋酒の瓶を持って暴れていた。警察は何度も投降を呼びかけたが、A容疑者は騒ぎ続けた。出動した警察官らは、尋常ではない状況と判断して支援を要請した。これにより付近の瓦洞派出所所属の警察官まで、さらに6人が現場へ出動した。

 警察は、なかなか落ち着かないA容疑者を安全に検挙するため、逮捕作戦に突入した。多数の警察官がA容疑者と対峙(たいじ)して視線を遮る間に、一部が背後へ回り込み、装備を用いて容疑者を制圧することになった。6人の男性警察官が容疑者と向かい合って立ち、その間に瓦洞派出所所属の女性警察官コ・アラ警長(巡査長に相当)、男性警察官チェ・ミンウ巡警(巡査に相当)が気付かれないように容疑者の背後へと向かった。チェ巡警は素早く近づいて、警棒をA容疑者の右手に打ち下ろし、持っていた凶器を地面にたたき落とした。コ警長は、驚いて逃げ出したA容疑者に向けてテイザーガンを発射した。コ警長の撃ったテイザーガンは容疑者の背中に命中し、容疑者はそのまま前に倒れ込んだ。対峙していた警察官らは一斉に建物の中へ走り込み、倒れていたA容疑者を現行犯で逮捕した。

 テイザーガンはカートリッジの装填(そうてん)数が1発だけ。発射して当たらなかった場合は再装填しなければならず、狙いもつけ直す必要がある。京畿南部警察庁は、現場検挙能力向上のため、これまでにおよそ7800人の地域警察官を対象にテイザーガンの発射訓練を行ってきたと伝えられている。

 警察は、特殊公務執行妨害などの疑いでA容疑者の身柄を拘束し、取り調べている。不法滞在者だったA容疑者は、警察の取り調べに「モロッコにいる兄が死んだ。強制出国されたいと思って、隣の人に『警察に通報してくれ』と頼んでから犯行に及んだ」と供述した。

 京畿南部警察庁は、安全な検挙作戦を展開した功績でコ警長とチェ巡警を表彰する予定だ。

イ・ガヨン記者

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  • ▲17日午前5時9分、京畿道安山市檀園区の住宅街で、凶器を持って暴れた外国人男性が警察のテイザーガンに当たって倒れている様子。/写真=オンラインコミュニティー

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