「寿司10人分」注文した李在明一家は一生魚を食べないつもりか【コラム】

 狂牛病は牛肉の国籍によって生死が分かれたが、汚染水デモには国境線がない。日本産、韓国産を問わず、水産物は全て「セシウムだらけ」だと民主党は主張する。それでいて、もし魚を口に入れてしまえば、自分たちが吐いた言葉を否定することになる。

 狂牛病は動物性飼料禁止や危険部位除去のような安全措置がそうしたデマを打ち消す口実を提供した。福島の場合はそういう退路がない。民主党は汚染水の放流を認めた国際原子力機関(IAEA)の判定を「中身のない報告書」だと決めつけ、汚染水を飲んでも構わないという専門家を「モグリ」扱いした。汚染水デマで利益を得た後、脱出するためのロープを自ら切ってしまった。

 1~2年で解決できる問題でもない。福島の汚染水はタンク1066個に132万トンが貯蔵されている。日本は30年間、1日に120トンを放流する方針だ。そうして太平洋側に流れ出た汚染水は、海流に沿って米アラスカ、カリフォルニア、ハワイを経て大きく一周した後、4~5年後には韓国周辺の海に流れ込むと予想される。時が経てば、放流量の累積値は増える。民主党が主張する韓半島海域の放射性物質の濃度も次第に上昇するだろう。30年後、最後に放流された汚染水が韓半島に到着するのは2057年か58年になる。1964年生まれの李在明(イ・ジェミョン)代表が90歳を超えるころだ。

 李在明代表の家族は、一度に寿司10人前の出前を頼んだ。秘密選対用でないとすれば、4人家族が1人で2人前以上食べたことになる。そんな家庭が今後35年間も魚を絶って暮らすことなど想像できない。打開策は二つだ。 まず、李在明代表が発言を撤回することだ。李代表は「尊敬する朴槿恵(パク・クンヘ)と言ったら、本当に尊敬していると思われた」などと発言し、自ら信頼性をおとしめた。不逮捕特権の放棄も大統領選の公約、国会演説で2度も約束したが、その場しのぎに終わった。

 第二に表では「セシウム汚染魚」を吐き出すふりをし、裏ではこっそり食べる方法もある。断食はまともにやれば10日余りが限界だとされるが、左派陣営では数十日も食べずに正常に日常に復帰した闘士が多い。民主党の国会副議長は日本糾弾決議案を通過させた日、日本旅行計画を携帯メールでやりとりした。その文字には「韓国人旅行客が少ない」観光地の情報が書かれていた。李在明代表もそこがどこなのか気になることだろう。

金昌均(キム・チャンギュン)論説主幹

【表】ここはソウルか、はたまた東京か…ミシュランは「すし」びいき?

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