康俊晩教授「韓国MBCは共に民主党の味方をすることが放送民主化だと思っている」

『MBCの黒歴史』出版

■善悪二分法の中毒になったMBC

 康教授は今回の著書で、容認できない一線を越えたMBCの動きを批判し、また記録しようと、本を出したと明かした。MBCについては、ドイツの哲学者ニーチェの言葉を引用して「怪物と戦って怪物になってしまった」とも記した。

 前政権の後にMBCが見せた動きは、容認できない水準を超えた-というのが康教授の評価だ。康教授は「MBCは民主党政権を保護し、死守し、美化することで、民主党の政権再創出のため渾身(こんしん)の努力を尽くしているように見える」とし「既得権を守ろうとする『食い扶持の戦い』であることは明らかなのに、それでも彼らは自分たちが善と正義を独占しているかのように振る舞う」と記した。

 康教授は、言論労組などが政治的にデリケートな事案について「機械的中立」を拒否することも批判した。康教授は「MBCと言論労組は、自分たちの偏向性を『善と正義』だと駄々をこねている」とし「いくら党派性が強い人物であっても、単に特定政党の支持者であるという理由だけで、例えば大学入試で特別扱いされることを是認はしないだろう。放送の公正性も、そういう観点から見るべき」と指摘した。

 康教授は「進歩陣営が善悪二分法の中毒になり、反対派を悪だとして追い立てている」「これは麻薬中毒やアルコール中毒とも違いがないもの」だとした。さらに、エリック・ホッファーの言葉を引用し「抑圧されている人々がほとんど例外なく、自分たちの憎悪する抑圧者とどんなに似てきているかを見れば、驚愕(きょうがく)するほど」と記した。

 康教授は、今後「MBCが保守政権に対する反感と嫌悪に便乗して『政権と一騎打ちする公営放送』の道を歩むのであれば、それはまさにMBC自ら墓穴を掘る道」だとし「MBCに対する問題提起はMBC内部から出るべきであって、誰がMBCを愛している人間か、自問自答するべき」と記して文章を締めくくった。

シン・ドンフン記者

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