韓国大手ポータルサイト「ダウム」で92%が中国を応援、世論操作対策を急げ【10月4日付社説】

韓国大手ポータルサイト「ダウム」で92%が中国を応援、世論操作対策を急げ【10月4日付社説】

 杭州アジア大会男子サッカーの韓国対中国の試合を速報で伝えていた韓国のポータルサイト「ダウム」で、92%が中国を応援するというあり得ない結果が表示された。一方でネイバーの同じ調査では94%が韓国を応援していた。自分の国を応援するのが当然のサッカーの国際試合で90%以上の韓国国民が相手チームを応援するなど常識的に考えられない。ダウムでは女子サッカー準々決勝の北朝鮮との試合の応援割合も北朝鮮が75%、香港との試合では香港が91%といずれもおかしな結果が出ている。ダウムのクリック応援はネイバーとは違ってログインが不要だ。1人当たりのクリック回数も制限がないため、その気になれば少人数でも応援の世論を変えることができる。何者かが意図して世論を捏造(ねつぞう)し、その結果正反対の世論をつくり出せることが示されたため、今回の事態は深刻に受け止めねばならない。

【写真】91%が中国を応援!? あり得ない結果が表示された韓国ポータルサイト「ダウム」

 韓国のサイバー空間はドルイドキング事件で明らかになったように、捏造に対して非常に脆弱(ぜいじゃく)な構造となっている。ドルイドキングとそのグループは第19代大統領選挙に出馬した文在寅(ムン・ジェイン)候補を支援するため、ある記事ではわずか600余りのIDを使ってコメントを捏造し、世論を変えていった。ある統計ではポータルサイトで書き込みを行うIDのうち、わずか0.18%が1000以上の書き込みを行い、世論を思い通り変えているという。

 サイバー空間で世論を捏造するサイバー心理戦は国の安全保障にとっても深刻な事案だ。前回の米国大統領選挙とその後の中間選挙では中国がネットを通じて介入した疑惑が指摘されており、ロシアもトランプ前大統領を当選させるため世論操作に介入したことが分かっている。中でも北朝鮮は韓国国内を分裂させるため、福島汚染処理水放出など大きな問題が出るたびに独自に保有しているサイバー要員はもちろん、海外の工作員や韓国の工作員、海外在住の親北同胞などを総動員し組織的に世論操作を行っている。国の次元で北朝鮮のような国に対抗するにはサイバー能力の強化策を打ち出さねばならない。インターネット上の書き込みに国籍やアクセスした国の表示を義務づける法案などもすでに国会に提出されているが、これに加えてネット上の実名制度強化策も検討すべきだろう。

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国大手ポータルサイト「ダウム」で92%が中国を応援、世論操作対策を急げ【10月4日付社説】
  • 韓国大手ポータルサイト「ダウム」で92%が中国を応援、世論操作対策を急げ【10月4日付社説】
  • 韓国大手ポータルサイト「ダウム」で92%が中国を応援、世論操作対策を急げ【10月4日付社説】

right

あわせて読みたい