2017年から爆増の韓国家計債務、スイスに次ぎ世界2位に

 昨年初めに住宅担保ローンと無担保ローンを駆使して7億ウォン(約7680万円)を調達し、住宅を購入した会社員Yさん(37)は現在、毎月元利合計で350万ウォンを返済している。350万ウォンはYさんの月収の90%余りを占める。Yさんは「共働きだったので思い切ったが、祝祭日や慶弔まで重なり、最近は正直生活が苦しい」と話した。

【表】世界各国の家計債務の増加幅と韓国の状況

 韓国の家計債務の対国内総生産(GDP)比は昨年末現在で108.1%を記録し、世界で国の経済規模に比べ、家計債務の割合が2位の国になった。2021年は世界4位だったが、1年で2ランクも上昇した。

 世界の大半の国がコロナを経て、対経済規模比で家計債務を減らす「借金ダイエット」に成功した。しかし、韓国は逆に家計債務が大きく増え、その増加幅は比較可能な26カ国でトップだった。Yさんのように住宅価格急騰期に借金をかき集めてマイホーム購入する人が多かったためだ。家計の所得に占める利子負担は過去最大を記録している。

■「借金ダイエット」に失敗した韓国

 国際通貨基金(IMF)によると、昨年末現在で韓国の家計債務の対GDP比はスイス(130.6%)に次ぐ世界2位を記録した。21年まではカナダが2位だったが、韓国がカナダを追い越し、初めて2位となる不名誉を得た。

 韓国はコロナ直前の19年と比べ、22年の家計債務の対GDP比が10.5ポイント(97.6%→108.1%)も高まり、増加幅が最大だった。19年にはまだ世界7位だった。比較可能な26カ国のうち、米国、カナダ、英国など16カ国がコロナを経てデレバレッジ(借金削減)に成功したが、韓国は逆に借金が最も増えた。韓国以外で家計債務が増えた国々の平均増加幅が2.7ポイントだったことから、韓国の家計債務がどれほど大幅に増えたのかが分かる。17~22年の5年間の家計債務の増加幅も韓国は16.2ポイントで圧倒的トップだった。

 専門家たちは家計債務が経済成長に悪影響を及ぼし始める臨界値を80%とみている。元利償還負担で消費が萎縮する水準だ。国際金融協会(IIF)の統計によれば、世界各国の家計債務の対GDP比は平均61.9%だ。

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