明らかにすべき「文在寅政権のうそ」、最後を飾る2018年南北首脳会談【コラム】

所得主導成長など幻想に基づいた政策が失敗すると「うその統計」で糊塗(こと)
「北がただで首脳会談を行ったことはない」…北朝鮮原発・金正恩答礼訪韓などの疑惑を明らかにすべき

 前政権のうそと扇動が一つずつ、その実体をあらわにしつつある。ところが2018年の南北首脳会談を巡る疑惑は、依然としてベールの中だ。同年の9・19南北軍事合意の直後、当時の文大統領は「北朝鮮は一貫して西海NLL(北方限界線)を認めた」と表明した。しかし交渉の文書を見ると北朝鮮は、自分たちが一方的に設定した「警備界線」にこだわっていたことが明らかになった。これは氷山の一角だ。

 文大統領が板門店の徒歩橋で金正恩(キム・ジョンウン)と、陪席者なしで44分間対話を交わした際、「発電所問題…」と話している口の動きがキャッチされた。その後、産業部(省に相当)は北朝鮮に原発を建ててやる案についての検討ファイルを多数作ったが、監査院が月城原発の監査に入る直前、これらのファイルを違法に削除した。2018年3月に韓国の芸術団が平壌へ向かったとき、文政権が初めて飛ばしたチャーター機はイースター航空だった。イースター創業者の李相稷(イ・サンジク)元議員は、文大統領の娘一家の海外移住を支援した。前政権の国家情報院(韓国の情報機関)関係者は「金正恩答礼訪韓に備えて東海岸方面に別荘を準備したらしい」と語った。何より、第1次、第2次南北首脳会談に関与した人物が「北がただで首脳会談などに応じたことは一度もない」とし、「文・前大統領の平壌・綾羅島演説を何の代価もなくプレゼントしただろうか」と指摘している。

 文政権は「金正恩の非核化の意志」「対話で国を守る」「平和が来た」という幻想を基にした安全保障政策を押し付けた。明らかにすべき「文政権のうそ」の最後は、南北首脳会談だろう。

アン・ヨンヒョン社会政策部長

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

【写真】白頭山の頂上に上った南北首脳(2018年)

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