ハロウィーン梨泰院雑踏事故を反面教師にした渋谷

午後4時にはコンビニの棚から酒類撤去・販売中止

 今回のハロウィーンの時期に渋谷駅周辺には警察官約300人と渋谷区職員約150人が配置された。これは昨年より約2倍の多さだ。渋谷区役所はさらに、ハロウィーン当日に電車を渋谷駅に止めないようにする案や携帯電話の通信遮断案まで検討したが、これらは過度な制限だとの懸念から撤回した。渋谷の商店主らはハロウィーンに営業時間を短縮し、「ハロウィーンに渋谷は無法地帯」という認識を払しょくしようと力を合わせた。渋谷スクランブル交差点に近いデパート「西武渋谷店」は同日、いつもより1時間繰り上げて午後7時に閉店した。同店の入口には「ハロウィーンの衣装を着て中に入らないでください」と掲示されていた。また、地上20階建ての複合商業ビル「渋谷パルコ」は「ハロウィーンの仮装をされている方の入店はお断りいたします」という案内文を貼り出した。

 この日、「バーガーキング渋谷店」は終日、臨時休業した。渋谷駅近くのコンビニエンスストア約40店は同日午後4時ごろ、陳列台からビールなどを撤去して酒類の販売を中止した。 渋谷区がハロウィーン期間に路上飲酒を禁止したことに積極的に協力したのだ。高さ230メートルと渋谷区で最も高いビル「渋谷スクランブルスクエア」は同日午後7時、普段よりも閑散としていた。同ビル13階の有名うどん店「つるとんたん」は2-3人しか並んでいなかった。店員のサトウさんは「いつもは20-40人並んでいるが、今日はお客さんがいない」と言った。同じ階にある台湾料理の人気店「鼎泰豊(ディンタイフォン)」は半分ほどが空席で、有名お好み焼き店「お好みたまちゃん」も客が6-7人に過ぎなかった。

 このように同日、渋谷を訪れる人々は目に見えて少なかった。渋谷駅に近いあるビルで警備員をしているムラノさんは「今年のハロウィーンに渋谷に来る人は新型コロナウイルス流行前の2019年や昨年のハロウィーン時の半分に過ぎないとみられる」と語った。渋谷の商店主たちは今回の措置で金銭的損害が出るものの、不満の声はほとんど聞こえてこないという。日本のニュース・メディア「フジニュースネットワーク(FNN)」はこの日、「今年のハロウィーンに渋谷を訪れた人は予想(6万人)よりはるかに少なく、目立った事故も発生しなかった」と伝えた。

東京=成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長、キム・ドンヒョン記者

【写真】混雑するソウル・弘大前、右側通行を順守する市民たち

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