韓国製兵器爆買いのポーランドで8年ぶり政権交代…「前政権の契約、新政権が破棄する可能性も」

 ポーランドで「前政権が今年10月の総選挙後に締結した契約を新政権が破棄する可能性がある」とポーランド下院議長が明らかにした。

【写真】ワルシャワ上空でポーランド空軍のミグ29と編隊飛行を行う韓国製軽戦闘機FA50

 野党連合の「ポーランド2050」に所属するシモン・ホウォブニャ下院議長は同日、ポーランドの民間放送「ラジオ・ジェット」に出演し「法と正義(PiS、ポーランドの政党)中心の臨時政権が署名した合意は無効になるかもしれない」「10月15日の総選挙後、PiSは予算を使わず国家の管理にのみ権限を制限すべきだ」との考えを示した。ロイター通信などが10日に報じた。これと関連してロイター通信は「韓国の武器輸出に影響が出る可能性が浮上している」と伝えた。

 今年10月の総選挙で政権政党だった民族主義右派保守政党のPiSは下院で35.4%の得票にとどまり、第1党を維持したものの過半数の確保には失敗した。これに対して欧州連合(EU)首脳会議常任議長を務めたトゥスク元首相率いる市民連合(KO)中心の野党連合が過半数議席の確保に成功したため、8年ぶりの政権交代が目前に迫っている。ロイター通信はPiSのモラビエツキ首相が信任投票で予想通り敗れた場合、親欧州の野党連合が11日にも政権を獲得すると伝えた。

 新政権の国防相就任が予想されているポーランド農民党(PSL)のブワディスワフ・コシニャク=カミシュ代表も前日の9日、同メディアを通じ「PiS政権が10月15日以後に締結した契約については分析と評価を行いたい」との考えを示した。

 コシニャク=カミシュ代表は「ポーランド国内の防衛産業への投資の重要性」も同時に強調した。これに対してブワシュチャク国防相はコシニャク=カミシュ代表の一連の発言について「契約破棄を宣言したようなものだ」と反発した。ブワシュチャク国防相はSNS(交流サイト)のX(旧ツイッター)に「彼らは韓国から運ばれる武器を『ポーランド国内の軍事産業が製造した武器に変更する』などと大衆迎合的なことを言い始めるだろう」「最終的には何も得られないはずだ」などと指摘した。

 ロシアによるウクライナ侵攻後、防衛力増強を目指しているポーランドは韓国と数十億ドル(数千億円)規模の武器購入契約を締結し、K防衛産業にとって大口の得意先になりつつある。ただその一方でポーランドの政権交代や資金不足などで輸出契約が取り消される懸念も浮上している。英国の経済誌フィナンシャル・タイムズ(FT)が先月報じた。

 韓国政府は、ポーランドへの武器輸出契約が輸出入銀行による金融支援限度額の壁にぶつかり困難に直面したため、先月5大銀行の関係者を呼び共同融資の方式で金融支援を行う方策について意見交換を行ったという。ロイター通信が報じた。

キム・スジョン記者

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