「スパイ容疑の忠北同志会」 元メンバー3人に懲役12年の実刑

 北朝鮮工作員の指令を受けスパイ活動を続けてきた忠北同志会の元メンバーらに一審で実刑が宣告された。一審の裁判は2年4カ月続いた。

 清州地裁刑事11部は16日、国家保安法違反などの罪で忠北同志会の元委員長(50)ら3人に懲役12年を宣告した。判決後に3人は法廷拘束された。

 3人に対する法定最高刑は懲役15年のため、12年は最高刑に近い判決だ。

 被告らは2017年に北朝鮮工作員から指令を受け利敵団体「自主統一忠北同志会」を結成し、2万米ドル(現在のレートで約300万円)相当の工作資金を受け取り4年にわたり忠清北道でスパイ活動を行っていたという。

 被告らは委員長、顧問、副委員長、連絡担当など役割を分担し、北朝鮮工作員らと数十回に渡り暗号やファイル形式で指令や報告などをやり取りしていた。

 判決文で裁判長は「被告らが集めた情報の機密性はさほど大きいものではなく、仲間を増やすことにも失敗したが、長期にわたり計画的犯行を続け、その方法も陰湿で悪質だった」と指摘した。

 裁判長は検察が起訴理由の一つとした刑法上のスパイ罪、国家保安法上の称揚・鼓舞などについては「北朝鮮に報告した内容は国家機密とは言い難い」「表現の自由を侵害する恐れがある」などの理由で無罪と判断した。

チ・ジョンヨン記者

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  • ▲北朝鮮工作員から指令を受け、米軍のステルス戦闘機F35A導入反対活動などを行った忠北同志会の元メンバーらに1審で実刑が宣告された。写真は尋問のため清州地裁に入る元メンバー。2021年8月2日撮影。/ニュース1

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