「北の最前線監視所は無力化」 文在寅政権は検証結果を捏造して国連軍司令部もだましていた【独自】

監査院が検察に6人に対する捜査を要請

 北朝鮮は11月28日に南北双方のGP撤収を12月12日の1日のみ、徒歩での移動で検証することを提案したが、合同参謀本部は「北朝鮮が提案したやり方では北朝鮮GPの地下施設破壊を確認できない」と考えた。地下施設が残っていないか確認するには地中レーダーなどが必要だが、これは徒歩だと運搬が難しく、数も足りないため11チーム全てが使用することもできなかった。

 それでも合同参謀本部は北朝鮮の提案を受け入れ、北朝鮮GP撤収完了の基準を「施設の完全破壊」から「無力化」に緩和した。地下施設が完全に破壊されたか確認はできないが、入り口が閉鎖されただけでGPが撤収したと見なすことにしたのだ。

 12月12日に現場検証が行われ、韓国側の検証チームは北朝鮮GPのうち少なくとも1カ所に武装した兵士が配備され任務に当たっていることを確認した。また地下施設とのつながりが疑われる三つの空間も発見した。72カ所ある銃眼口のうち31カ所は本当に破壊されたか分からず、最終的に地下施設の完全破壊が確認できたのは1カ所もなかった。検証チームが疑わしいGPに近づこうとすると、北朝鮮側の関係者は「地雷が埋められている」などと言い接近を阻止したという。

 11の検証チームはいずれもこのような内容を検証結果報告書に記載したが、合同参謀本部は報告書の結論を「無力化達成」に修正した。その後12月14日に検証チームのリーダーらを集め、捏造された報告書に署名させた。後になって検証チームから違った話が出ないようにするためだったと監査院は判断しているという。

 韓国国防部は現場検証を行う前から「北朝鮮GP内の全ての兵力と装備が完全に撤収し、地上施設は完全に破壊された。北朝鮮は合意を忠実に実行した」という内容のプレスリリースを作成していた。国防部と合同参謀本部は12月17日「北朝鮮GP無力化が達成された」と発表した。

李世永(イ・セヨン)記者、金耿必(キム・ギョンピル)記者

【写真】爆破前の北朝鮮GP(上)と韓国軍が現場検証する様子

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