大手予備校の鍾路学院によると、昨年ソウル地域にある五つの大学の半導体契約学科に合格しながらも入学手続きをしなかった受験生は138人で、該当学科の一般入試での募集人数(77人)の1.8倍だった。SKハイニックスの契約学科である漢陽大学の半導体工学科では、募集人数(10人)の3.6倍に当たる36人が入学手続きをしなかった。延世大学のシステム半導体工学科では、募集人数(25人)の2.6倍に当たる65人が合格しながらも入学手続きをしなった。医学部に同時に合格した受験生がかなりの数に上り、半導体学科ではなく医学部への進学を選んだとみられる。
複数回の追加募集に出願してようやく学科に入学した大学生も、途中で学業をやめるケースが増えている。「大学アルリミ」によると、昨年は半導体契約学科を含む半導体専攻の学生の中退者が184人に上った。ある私立大学の教授は「正確な統計はないが、大企業への就職が可能な半導体専攻を途中で諦めた理由の大半は、医学部進学だと考えて差し支えない」として「特に最近の政府による医学部定員増加政策の影響で、半導体工学をはじめとする先端分野専攻の学生の離脱が大幅に増えた」と述べた。
企業と大学がやっとのことで育成した半導体人材が海外に流出するケースも増えている。世界最大のファウンドリ(半導体受託生産)企業TSMC(台湾積体電路製造)は今年初め、韓国国内で半導体の修士・博士レベルの専攻者を大量に採用したことが分かった。日本に建設中の新工場に投入するエンジニアを確保するためだ。米国のメモリ企業マイクロンも昨年12月、ソウル市立大学・釜山大学・慶北大学など韓国国内の大学で採用説明会を開いた。中国のメモリ企業の場合、韓国の半導体専攻者に対して韓国企業の2-3倍に上る高額年俸を提示しているという。
崔仁準(チェ・インジュン)記者