中国最新鋭空母、韓中暫定水域内で艦載機の離着艦訓練を実施していた【独自】

中国海軍による暫定措置水域(PMZ)での訓練は今回が初めて

航行禁止を一方的に宣布し強行

 西海内海化に向けた象徴的な意味合いも込められている。別の韓国軍筋は「西海は水深が浅く、また韓半島の地対艦ミサイルの射程圏内にある。そのため軍事戦略的にはこの海域で空母が作戦を遂行するのは適切ではない」「軍事的な意味合いよりも、中国が西海内海化に乗り出す中で、『自分たちの海で自分たちがやりたいことを思い通りにやる』という示威的な性格として評価される」と述べた。中国は2018年からPMZに不法構造物を設置しており、軍事情報収集目的とみられるブイは13基にまで増やしてきた。

 PMZで福建が訓練を行った時期の前後に中国は最初の空母である遼寧を台湾南東の海域に展開し、艦載機の離着艦訓練を行った。台湾と日本政府が公表した。日本の防衛省統合幕僚監部は5月27日「遼寧は25-26日に沖縄県の久米島北西190キロの海域を含む複数の海域で約120回にわたり艦載機を離着艦させ、27日未明には沖縄本島と宮古島の間に南下し太平洋に向かった」「その後は宮古島南東190キロの海域で艦載機の離着艦訓練実施を確認した」と発表した。

 その後遼寧はフィリピンと米領グアム間の太平洋を航行している。米国のトランプ政権は中国けん制のためインド太平洋に戦力を集中させる意向を重ねて表明しているが、中国もその対外的な膨張戦略の一環として「太平洋への進出を目指す」というメッセージを発したと受け取られている。

 中国国防部(省に相当)は5月29日、遼寧が日本に接近したとする日本側の発表について「遼寧を中心とする空母艦隊がその海域で訓練したことは特定の国を念頭に置いたものではなく、国際法と国際的慣例に従って行われたものだ」として「日本の対応はかなり過剰な反応だ」と批判した。福建の訓練が増えていることについては「海上での試験は空母建造に必要だ。そのため福建は必要な試験を今後も予定通り行うだろう」と説明した。

ヤン・ジホ記者

【写真】中国の空母「福建」

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