大谷翔平(30)=ロサンゼルス・ドジャース=がついに二本目の刀を抜いた。大谷は17日(韓国時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで行われた米大リーグ(MLB)サンディエゴ・パドレスとのホームゲームで、今季初めて投手として登板した。先発投手でリードオフマン(一番打者)だ。「二刀流」での出場は2023年8月24日以来で、663日ぶりだ。
ナショナルリーグの選手が先発投手で一番打者を務めるのは、1901年のジム・ジョーンズ、1953年アルビン・ダーク=以上、ニューヨーク・ジャイアンツ=に続き3人目で、実に72年ぶりだ。
大谷はこの日、久しぶりということで「テスト登板」のつもりで投げ、1イニングで2被安打・1失点した。投球数は28球だった。内訳はスイーパー(10球)、直球(9球)、 シンカー(8球)、スプリッター(1球)。球速は時速161キロメートルで、腕は全く鈍っていなかった。
1回表、パドレスの先頭打者フェルナンド・タティス・ジュニアに時速157キロメートルの初球シンカーを投げ、ストライクゾーンに入れた。だが、その後フルカウントになり、ライト前ヒットを許した。二番打者ルイス・アラエスには暴投に続いてセンター前ヒットを打たれた。時速161キロメートルの剛速球をアラエスがうまく打ち返した。無死一・三塁のピンチ。そして続く三番打者マニー・マチャドに犠牲フライを打たれ、1失点した。後続打者のギャビン・シーツはセカンドゴロ、次のザンダー・ボガーツもサードゴロに打ち取った。当初は1イニングだけの登板と予告されていたが、大谷は2回表にも登板し、アンソニー・バンダにマウンドを譲って降板した。
打者としては4打数2安打、2打点、1四球を記録した。シーズン打率は2割9分7厘から3割0分0厘(283打数85安打)と数字を上げた。
第1打席では三振に倒れたものの、第2打席からは試合の流れを変えるタイムリーヒットを次々と放った。3回裏の第2打席、0-1とリードされていた二死三塁のチャンスで、パドレスの先発投手ディラン・シースのスライダーを完璧に打ち返した。左中間を切る痛快な二塁打は同点となる打点を挙げた。