現代自動車・起亜の中国工場輸出台数、2年で5倍に

■輸入車の墓場になった中国 打開策苦慮

 中国の内需市場が急激にEV中心に転換し、輸入車の墓場になると、世界の自動車メーカー各社も中国工場を輸出基地に変貌させ、打開策を模索している。中国自動車工業協会(CAAM)によると、今年1~5月の中国メーカーの国内乗用車販売台数は前年同期比26%増の756万台で、68.8%のシェアを記録した。

 中国で国内向けの販売台数が急減したドイツと日本のメーカーも中国工場の輸出基地への転換を主導している。日産は中国で最近生産を開始したEV「N7」を来年から東南アジア、中東、中南米などに輸出することを検討している。N7は当初、中国向けに発売したモデルだ。BMWは傘下のミニ(MINI)ブランドの新型EVを昨年から江蘇工場で生産し、輸出を開始した。EVモデルのSUV「ix3」も中国で生産しているが、輸出モデルを拡充した。日産は昨年、中国での販売台数が12.2%減の約70万台となり、2008年以降で最低を記録した。BMWも昨年、中国で13.4%減の71万4530台を販売したにとどまった。中国の吉利グループが出資するスウェーデンのボルボや英ロータスなども主な生産拠点が中国にある。

 ドイツのフォルクスワーゲンは、内燃機関車の工場を売却してしまい、EV工場を中心に生産を再編した。主要自動車メーカーのうち、中国進出の古参として知られる同社は、中国国内市場でBYD(比亜迪)首位の座を昨年まで2年連続で明け渡した。今月11日にが上海汽車と合弁の南京工場を閉鎖することを決定した。中国ではEVの生産と研究開発に集中する戦略だ。韓国自動車研究院のイ・ハング研究委員は「中国から撤退することはできないグローバル企業が今後も遊休設備の活用など生き残り策を打ち出すだろう」と話した。

イ・ヨングァン記者

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