違憲政党解散? 過去を忘れた共に民主党へ【朝鮮日報コラム】

 さらに大きな責任は、物的支援だ。金大中・盧武鉉政権の10年間で現金3兆ウォン(現在のレートで約3200億円。以下同じ)を含むおよそ8兆ウォン(約8500億円)が北に渡った。南北首脳会談の実現などのために4億5000万ドル(約665億円)を違法送金するという事件まで起きた。このカネが核・ミサイル開発に投入されたことは、誰が見ても明らかだった。2010年の米議会調査局の報告書は「北の核・ミサイル開発資金の相当額は韓国からもたらされた資金だった」と分析した。ウラン高濃縮用装置も、この資金で購入したと明示した。民主党は「違う」と言うが、ドルに窮していた北朝鮮が手中に入ってきた現金を核開発に使わなかったとしたら、その方がおかしい。

 そうやって北朝鮮の核をほう助した政党が、保守系野党に向けて「違憲政党解散」を叫んでいる。国民の力は内乱首謀者を出した政党だから解散に値するとして、法案まで出した。しかし北朝鮮の核は、3時間程度の戒厳未遂より数千倍、数万倍も危険な実存的脅威だ。戒厳が内乱なら、北朝鮮の核へのほう助は結果的な利敵行為だと言っても間違いなかろう。われわれや子孫を核の人質として残す手助けをした政党が、よその党に向かって「解散」などと言うのだから、誠に見るに堪えない。

 民主党は、国民の力が「違憲政党」だという。だが民主党こそ、憲法じゅうりんの違憲的な行跡が染みついた政党だ。特定人物の個人ローファーム(法律事務所)を自任して国会を防弾の舞台とし、検事・判事に対する脅迫で司法システムを揺るがし、数十回も弾劾を繰り返して憲政秩序を歪曲させ、さらには裁判所の判決まで覆そうとした。そうして法治主義を破壊し、三権分立を毀損(きそん)し、議会システムを私有化した民主党が、厚かましくも野党の違憲性をうんぬんしている。

 もし国民の力が解体されるべきだとしたら、それは国民の力の無能と無気力、対策なき無概念のせいだろう。少なくとも、安全保障自害と憲法かく乱の逸話に満ちた民主党などには、そういうことを言う資格はない。

朴正薫(パク・チョンフン)論説委員

【写真】「憲法を軽視して民心に背く行いを続ける政党は解体すべき」

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 違憲政党解散? 過去を忘れた共に民主党へ【朝鮮日報コラム】

right

あわせて読みたい