(2)北米・EUに輸出できないのか
ウエスチングハウスと手を組んで共同で進出することは可能だ。「単独受注」しないという意味であって、これら市場を完全に放棄するというわけではない。北米はウエスチングハウスが勢力を持つため、韓国企業単独による進出が難しく、日本も自国企業を好む傾向が強い。欧州はチェコ原発事業を韓国が受注する代わりに、残る国々では韓国単独では受注を目指さない方向でウエスチングハウスと合意したという。ただ、米国は1979年以降約30年間、新規原発を建設していない。ウエスチングハウスも原発建設能力が大幅に低下した。そのため、ウエスチングハウスが世界のどこで原発事業を行うにしても、結局は韓国をはじめ施工能力を備えた国と協業するしかないというのが原発業界の説明だ。チェコ以外の欧州諸国の場合も共同受注に乗り出すことで妥協した格好だ。
(3)SMR主導権を米国に差し出すのか
ウエスチングハウスはSMR事業を本格的には行っていない。それでも韓国のSMR輸出に際して検証を行うというのは、自社の技術が韓国製SMRに入っていないか、技術料を受け取るべき対象かどうかを検証することが目的と受け止められている。韓国独自の技術で作ったのならば、SMR事業に支障を来す可能性は高くないとの判断だ。
チョ・ジェヒョン記者、チョン・ジュンボム記者