スリを働いた14歳少女の髪を1時間わしづかみ…米女性観光客の動画が話題に /伊ベネチア

ベネチアの州知事は「窃盗犯への電子足輪装着」を提案

 イタリアの代表的な観光都市ベネチアでスリが急増していることを受け、ベネチアが属するベネト州の州知事が、窃盗犯に電子足輪を装着させることを公に提案した。

【写真】スリを働いた14歳少女の髪の毛をわしづかみにする米国人女性観光客

 8月27日、英紙テレグラフなどが報じた。それによると、ベネト州のルカ・ザイア知事は最近、再犯防止のために窃盗犯の電子足輪を装着させることを提案したという。

 ザイア知事は「地域を訪れる観光客がまんまとスリの餌食になっている」として「ベネトの全ての都市を守らなければという義務を感じている」と述べた。

 ザイア州知事は「観光客は神聖不可侵な存在なのに、その観光客が我々の街や通りを恐る恐る歩くという状況は容認できない」「司法体系が複雑で、適切な処罰が下されない」と指摘した。

 ザイア州知事はまた「スリの常習犯に電子足輪を装着させれば、彼らが犯行を働いていたエリアに再び進入しようとしたときに、即座に当局にシグナルが送られるようになる」「スリは軽微な犯罪ではない。市民、観光客、企業の安全を脅かす犯罪に立ち向かわなければならない」と主張した。

 現職の州知事が窃盗犯に電子足輪を装着させるべきだと強く主張したのは、最近SNS(交流サイト)で拡散されたある動画のせいだ。

 この動画には、ベネチアを旅行していた50代の米国人女性観光客が、財布やエアポッズ(アップル社のワイヤレスイヤホン)など所持品を盗まれたことに気づき、エアポッズの「探す」機能を使って10代の窃盗犯3人を捕まえる様子が収められている。

 この女性は、窃盗犯のうち14歳の少女の髪の毛をつかみ、警察が到着するまでほぼ1時間髪の毛を離さなかった。動画はTikTokで約400万回再生された。

 現地の犯罪組織は、14歳未満の青少年は起訴されないという点を悪用し、スリをさせているという。

キム・ミョンイル記者

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