この音声は今年5月10日、ユーチューブ・チャンネル「開かれた共感TV」が「取材諜報員」の情報提供だとして初めて公開したものだ。音声の中の人物は「聞いた話だが、4月4日に尹錫悦(ユン・ソンニョル=前大統領=)の弾劾宣告が終わり、4月7日か4月10日か15日か。曺喜大、鄭相明(チョン・サンミョン)前検察総長(日本の検事総長に相当)、キム・チュンシク(金建希〈キム・ゴンヒ〉夫人の母親の側近)、韓悳洙の4人が会って昼食を取った。その場で、曺喜大が『李在明(イ・ジェミョン=現大統領)の選挙法違反事件が大法院に上がってきたら、自ら処理する』と言った」と語った。
「開かれた共感TV」の司会者は該当の音声を公開し「まだ『主張』です。『主張』であるという点を念頭に置いてください。お願いだから告訴・告発はもうやめてください」と言った。
徐瑛教議員は4日後の5月14日、国会法制司法委員会でこの音声をそのまま流し「情報提供があった。尹錫悦弾劾後、鄭相明、韓悳洙、キム・チュンシク、曺喜大の4人が会合を持ったそうだ」と述べた。
「開かれた共感TV」は当時の放送で「該当の音声はAIで製作されたもので、特定の人物が実際に録音したものではないことをお知らせします」と告知していた。この事実はこれまで注目されてこなかったが、共に民主党が最近、本腰を入れて曺喜大・大法院長に辞任を迫っていることから、再び注目されるようになった。
徐瑛教議員はチョソン・ドットコムの電話取材で「国会で公開した音声ファイルがAI音声だということを知っていたのか」という質問に「われわれに対して別の情報提供もあった。全てを捜査して確認すればいい」と答えた。
「音声ファイルがAI音声であることを知っていたのか」とあらためて尋ねると、徐瑛教議員は明確には答えず「スケジュールがあるので長く通話できない」と言って電話を切った。
キム・ミョンイル記者