「パークゴルフへの世間の見方が変わった」 韓国で空前の大ブーム、競技人口が5年で5倍に

■地域経済の発展にも追い風

 大会を主催するのは地方自治体だ。低迷している地域経済を活性化するのに大きく役立っているためだ。

 華川郡の山川魚パークゴルフ場の利用客は2021年7月の開場以来4年で180万人に上っている。このうちの半数(90万人)が首都圏や慶尚北道などからの来場客だ。華川郡民(2万2500人)の40倍に上る人々がパークゴルフを行うために華川郡を訪れているのだ。華川郡の関係者は「これまでは冬に行われる山川魚祭しかなかったが、今では1年にわたって村中が賑わうようになった」と話す。

 慶北高霊郡は10月13日から4週間にわたって、第2回大伽倻杯全国パークゴルフ大会を開催する。賞金総額は5700万ウォン(約600万円)だ。全国から約2200人のパークゴルフ・マニアが参加する。高霊郡は参加費3万ウォン(約3200円)のうち1万ウォン(約1万60円)を高霊地域の飲食店などで使える高霊サラン商品券として支給する。イ・ナムチョル高霊郡守(郡の郡長)は「地域経済活性化などの効果を考慮すると、賞金5700万ウォンは惜しくない」という。

 パークゴルフ産業が成長を遂げるにつれ、スクリーン・パークゴルフ場やパークゴルフ用品店を創業する人々も増えた。慶南統営市で保育園を経営しているイ・ヒョンノさん(65)は昨年2月、保育園を改造してパークゴルフ練習場とスクリーン・パークゴルフ場を建てた。イさんは「子どもは年々減っているが、パークゴルフ・マニアは毎年増え続けているため、業種を変えた」と話す。

 パークゴルフの旅行パッケージを販売している旅行会社も好調だ。韓国国内と日本の有名なパークゴルフ場、さらには周囲の観光地までまとめてパッケージにする。旅行会社代表のチェさんは「パークゴルフ場の予約さえ取れれば、パッケージの販売は心配する必要がないくらい、多くの問い合わせがある」と嬉しい悲鳴を上げた。

■大学ではパークゴルフ科の開設ブーム

 ヨンジン短大に学生が殺到し、大学街に「パークゴルフ科」の開設ブームが起きている。大邱保健大学は今年、スポーツリハビリ学科にパークゴルフ専攻を新設した。パークゴルフ負傷専門リハビリプログラムに力を入れている。釜山科学技術大学、慶北慶山市の湖山大学、慶北短大は来年度の新入生募集に向け準備している。四年制大学の大邱サイバー大学も来年「パークゴルフ福祉学科」を開設する。大邱サイバー大学の関係者は「すでに同じような学科が多いが、それでも依然として需要は多いもの」と見ている。

 短大は現場の実習とオンライン授業を並行して行う。審判資格の取得、パークゴルフ場の経営などの授業もある。卒業すれば、専門学士号が授与される。ヨンジン短大の場合、30-40代の新入生が増えたことで、2022年に開設初年度に68歳だった在学生の平均年齢は今年59.6歳にまで低下した。

高霊=ノ・インホ記者

【写真】慶北高霊郡で開催されたパークゴルフ大会

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