日本車天国のタイで中国車が存在感…現代自も進出準備

 10月半ば、タイ・バンコクの高架電車(BTS)アソーク駅近くの交差点で約10分間、同じ車線を通った自動車100台余りを調べたところ、日本車が大半を占めたが、その次に多かったのが中国の電気自動車(EV)メーカー、BYD(比亜迪)の車両だった。タイの自動車市場は長年日本車が掌握してきたが、最近は中国車の存在感が高まっている。

【写真】バンコク市内を走る中国EV

 日本の自動車メーカーは1960年代にタイに自動車組立工場を設け、東南アジア諸国連合(ASEAN)域内で地域で部品を調達する場合、0~5%の低い関税率を適用するASEAN産業協力スキーム(AICO)を利用し、エンジンと変速機をそれぞれタイ、フィリピンから調達し、組立はインドネシアなどで行うという分業型サプライチェーンを構築した。2010年には日本のタイ自動車市場におけるシェアが92.3%に達した。

 しかし、日本車が独走していたタイの自動車市場に変化が生じている。EVへのシフトの中で、BYDなど中国のEVメーカーが低価格を掲げ、タイ市場でシェアを拡大している。

 日経アジアによると、今年4月にタイで販売された新車のうち、日本車の割合は65%で、前年同月(90%)を25ポイント下回った。トヨタのシェアは38%で首位を守ったが、販売台数は前年同月比8%減となり、いすゞも18%減でシェアは12%にとどまった。ホンダは42%減でシェアは7%にまで低下した。

 一方、BYDなど中国のEVメーカー6社のシェアは過去最高の24%を記録した。うちBYDが14%で最大だった。BYDの4月の販売台数は前年同月の7.3倍に伸び、いすゞ、ホンダのシェアを上回った。BYDは今月20日、タイで累計販売台数10万台を達成した。

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  • ▲バンコクの高架電車(BTS)アソーク駅近くにあるBYDのショールーム/チョン・ミハ記者
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