「法相の意見表明は圧力」 6年前に批判した鄭成湖法相に巨大ブーメラン直撃 大庄洞事件裁判の控訴放棄

 韓国の鄭成湖(チョン・ソンホ)法務部長官は12日、検察による「大庄洞事件」の控訴放棄と関連し、「『重い刑が言い渡されたが、慎重に判断する必要があるのではないか』とだけ言った。控訴放棄を指示してはいない」とした上、「捜査を指揮しようとしたのならば書面で行っただろう」と述べた。 「慎重に検討」との発言が外圧だと感じられるのではないかとの指摘について、鄭長官が国会内で記者団の質問に答えた。鄭長官は「どこが外圧なのか。日常的に言っていることだ」と答えた。同日辞意を表明した盧万錫(ノ·マンソク)検察総長職務代行については「理解できない」とも語った。

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 しかし、鄭長官が6年前には「法務部長官の公式指示ではない意見表明だけでも捜査チームが圧力を受けかねない」という趣旨の発言を行っていた。政界と法曹界は「状況によって立場が180度変わってもよいものか」との指摘が出ている。

 鄭長官は国会で民主党所属の法制司法委員だった2019年7月8日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)検察総長候補(当時)の人事聴聞会で、「青瓦台(大統領室)や大統領の意思が法務部長官を通じて、または直接検察総長に伝えられ、事件を歪曲(わいきょく)し、実体的真実を変化させると国民の多くが疑っている」と発言した。

 鄭長官は当時、その一例として、2013年の国家情報院コメント操作事件で捜査チーム長の尹錫悦氏が当時、黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官と曺永昆(チョ・ヨンゴン)ソウル中央地検長らによる外圧を暴露したことに言及した。尹錫悦氏は同年10月の国政監査で「(曺地検長から)逮捕状と押収捜索令状を認められなかった」「捜査初期から外圧が深刻で困難な点が多く、黄長官も無関係ではない」と述べた。しかし、曺地検長は「細かく検討しろとは言ったが、裁可したわけではなかった」と述べ、黄長官も「圧力を加えたり不当に捜査をできなくしたことはない」と反論した。

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  • ▲鄭成湖法務部長官/ナム・ガンホ記者
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