非常戒厳令1周年「韓国国会ダークツアー」 予算4億ウォン超の大規模イベント同時開催【独自】

禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長自ら乗り越えた鉄柵が観光スポットに
記念の石碑、写真集、写真展まで
戒厳現場を回るダークツアーも
国会議長も自らガイドに

 2024年12月3日の非常戒厳令から1年となるのに合わせ、国会議事堂では禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が乗り越えた鉄柵の案内表示、戒厳令解除を象徴するオブジェなどの設置作業が各所で行われていることが26日までに分かった。特別企画ドキュメンタリーの上映、大規模学術大会、国会本館壁面に派手な映像を映し出すメディアファサード、国会議長自らガイドとなるダークツアーなど、さまざまなイベントも同時に開催される。これらのイベントや施設の設置には国会から少なくとも4億3100万ウォン(約4580万円)以上の予算が使われるという。

【写真】「韓国国会12・3ダークツアー」ポスター

 禹元植議長は2024年12月3日、戒厳令解除の採決を行う本会議を招集するため国会西門の鉄柵を乗り越えて国会内に入ったが、国会はその鉄柵周辺に記念の案内板を設置する予定だという。国会議長室の関係者によると、「戒厳令を解除させるため禹元植議長が乗り越えた現場」という趣旨の説明が記載された四角形の案内表示を現在制作中で、戒厳令から1年に合わせて設置を行うため最後の準備作業が進められているという。

 禹元植議長の他にも、当時共に民主党の代表だった李在明(イ・ジェミョン)大統領を含む多くの議員が戒厳令当日、国会正門などが封鎖されていたため国会の塀や鉄柵を乗り越えて国会本会議に出席した。ただし「鉄柵を乗り越えた案内表示」は禹元植議長のものだけを設置するという。禹元植議長は来月1日「乗り越えてまた乗り越える:12・3非常戒厳令の夜、国会議長の記録」という書籍も発刊する。表紙には禹元植議長が長いジャケットを着用して柵を乗り越える様子を撮影した写真が使われるという。

 国会は来月3日に国会本館前で「戒厳令を解除し民主主義を守り抜いた」という文言を刻んだ記念石碑の除幕式を執り行う。国会は「戒厳軍と警察に破壊された国会の施設」などの案内や破損された当時の写真など三つの展示物を先日現場に設置した。場所は国会図書館前の入り口、水素充填(じゅうてん)所、議員会館西側の塀だ。国会は軍に破損された器物、兵士らと対峙(たいじ)した国会議事堂2階正門、1・2階の裏門、233号の外などにも近く展示物を設置する予定だ。

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  • ▲ソウル汝矣島の国会鉄柵に設置された「禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が非常戒厳令解除のために乗り越えた現場」と書かれた案内。戒厳令から1年を迎え、国会は複数のイベントに少なくとも4億3100万ウォン(約4580万円)以上の予算をつけたという。/ナム・ガンホ記者
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