実際に10月15日に行われた延世大の非対面講義の中間試験では、50人以上の学生が不正行為を働いて摘発された。この講義は600人が受講する大型オンライン講義だ。教授は試験時間中のPC画面と、手と顔が映っている動画を提出するよう学生に求めた。ところが、教授が助教たちと共に提出された動画を分析したところ、PCの画面があまり映らないよう意図的に角度を調節して撮影したものや、画面ではなく別の場所を見ているケースが多数発覚した。試験中にインターネットやAIなどで答えを検索していると疑われるケースが多く見られたというわけだ。高麗大でも10月、1400人が受講する非対面の教養講義(の試験)で、一部学生がチャットアプリで問題と答えを共有しているのが発覚した。
大学の現場からは「オンライン講義を完全になくすのは不可能な状況」という話が聞こえてくる。受講希望者の多い専攻必須科目では、大勢の学生を受け入れるためにオンラインへの転換が進んだが、これを再び対面に戻した場合、試験を実施するためのスペースや監督する助教が大幅に不足するというわけだ。光州教育大教育学科の朴南基(パク・ナムギ)名誉教授は「AI時代に見合った評価方法を大学側が考えるべきなのに、その準備を怠っていた」として「試験だけは対面で実施できるよう、科目別に試験期間を別にするなどして大学側が試験スペースや監督人員確保に努めるべき」と指摘した。
高麗大は最近、教授全員に「対面での試験を原則とする」との方針を通知したことが分かった。高麗大の関係者は「期末試験を前に、教授全員に試験を対面で実施するよう通知を発送した」と説明した。やむを得ず非対面での試験を実施する場合には、学生が守るべきガイドラインを制定する。ソウル大と延世大も不正行為を防ぐための対策を整備していると明らかにした。
キム・ビョングォン記者