特検派遣警察官らがA氏を取り調べる際に「声を荒らげて追及した」とされる疑惑は事実かという人権委員の質問にも警察官の1人が反発した。人権委員が「遺書の内容と特検による独自監察の結果が一致しているが、(その点について)説明してほしい」と要求したのに対し、警察官は「防音がうまくできていなかったからだと思う」と答えた上で、「この程度(の声を)大声と言うならば、どうやって捜査しろというのか」と反発したという。
楊平郡公務員労組によれば、A氏の遺族は今月1日、これまで公表しなかった21枚から成る遺書を労組に提出した。遺書には「私のようにやられている課長とその下の実務担当者が心配だ」「1カ月で3キロもやせた」などと故人の訴えが書かれていたという。労組はそれに基づき、特検による強圧的な取り調べがあったという疑惑や人権侵害の状況をさらに検討すると表明した。労組は近く、A氏を業務上の死亡として認定することを求める申請手続きを取る予定だ。
A氏の同僚の実務担当者B氏は、A氏が最初の取り調べを受ける前、4回にわたり特別検察官による調査を受けたという。B氏は人権委調査団と公務員労組に対し、「A氏が特検による取り調べを受けた際、『それは郡守(郡の首長)が指示したことじゃないか』『特検法に(刑罰の)免除・減軽規定があるので素直に認めろ』『上司の課長、局長も郡守が指示したと認めた』などと言われたと聞いた」と証言したという。
全員委員会に出席した特検派遣警察官2人は取材に対し、「事実かどうかを含め、いかなる意見も明らかにできない。公式な立場は特検の広報を通じて確認すべきだ」と答えた。別の警察官は「現在は通話できない」として電話を切った。
チョ・ミンヒ記者、ク・アモ記者