旧統一教会、文在寅政権の釜山人脈にロビー攻勢…韓日海底トンネル働きかけか

 このほか、旧統一教会は安鴻俊(アン·ホンジュン)元国会議員(当時セヌリ党)ら国民の力陣営の慶尚道出身議員らとも接触し、韓日海底トンネル事業関連政策を提案したとされる。

■対北朝鮮事業のために統一部接触

 南北統一も旧統一教会の重要課題だ。旧統一教会は、統一を目指した対北朝鮮事業を多岐にわたって推進してきた。韓半島の非武装地帯(DMZ)に世界平和公園と国連第5事務局を設置する事業が代表的だ。旧統一教会関係者は「DMZに国連事務局を設置すれば、北朝鮮もむやみに行動できないだろう」と話した。

 この過程で旧統一教会は、統一部関係者との接点づくりに乗り出したという。尹鍈鎬氏と旧統一教会幹部のL氏による2022年1~2月の会話記録によると、ユン氏は「李鍾奭(イ・ジョンソク=現国家情報院長)、盧英敏(ノ・ヨンミン)、兪英民(ユ・ヨンミン)の両大統領秘書室長という2つのラインがある」とし「これらの方々とは2~3年にわたり(関係を)構築しておいた」と発言した。盧・兪両氏は文在寅政権で大統領秘書室長を務め、李院長は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で統一部長官を務めた。ユン氏は会話記録と特検の取り調べなどで、統一部の金錬鉄(キム・ヨンチョル)元長官、鄭東泳(チョン・ドンヨン)にも言及した。

 また、旧統一教会傘下の世界平和国会議員連合という団体は、2020年に未来統合党の金奎煥(キム・ギュファン)元国会議員を顧問に委嘱し、7カ月間で1000万ウォン(約105万円)を支払ったという。同団体には現職・元国会議員44人が会員として加入したという。21年4月には旧統一教会傘下の天主平和連合が政治、経済、メディアなど6分野を担当する教団団体を通じ、政治家に接触しようという内容の報告会も開いたとされる。

 旧統一教会は03年、平和統一家庭党を旗揚げし、政治参加も試みた。しかし、当選者を出すことはできなかった。その後、旧統一教会は与野党の主要政界関係者を相手にしたロビー活動に重点を置く方向へと戦略を転換したとみられる。尹鍈鎬氏と旧統一教会幹部L氏の会話記録で、L氏は「家庭党の際が正攻法だったとすれば、今度は本部長(ユン氏)が大統領府や大統領職引き継ぎ委、その上にまでラインをつくるという夢を持っていたので、私(L氏)も(政界関係者を)追い回した」と話している。

キム・ナヨン記者、イ・ミンギョン記者、カン・ジウン記者

【表】旧統一教会の悲願 韓日海底トンネルと対北朝鮮事業

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