韓国の大手総合エンターテインメント企業HYBE(ハイブ)傘下のレーベルで、人気ガールズグループILLIT(アイリット)が所属しているBELIFT LAB(ビリーフラボ)が、「ILLITはガールズグループNewJeans(ニュージーンズ)をコピーした」と主張しているTEAM BUNNIES(チーム・バニーズ)関係者を相手取り訴訟を起こした。これは、TEAM BUNNIESが1人の未成年者による組織だとの説を確かめようという意図があるものと受け止められている。このため、未成年者の身元を特定できるかどうかが訴訟の行方を左右するカギだとの見方もある。エンターテインメント業界関係筋が18日に明らかにした。
関係筋によると、BELIFT LABは11日、ソウル西部地裁に未成年者であるTEAM BUNNIES関係者とその両親を相手取り1億ウォン(約1100万円)規模の損害賠償訴訟を起こしたとのことだ。BELIFT LABはTEAM BUNNIES関係者の身元を特定できておらず、氏名不詳者として訴状を提出したという。
HYBEとその傘下の芸能事務所でNewJeansが所属するADOR(アドア)のミン・ヒジン前代表がもめた後、ミン・ヒジン前代表は「ILLITはNewJeansを盗用した」と主張した。NewJeansのファンだと名乗るTEAM BUNNIESはミン・ヒジン前代表の発言を引用し、同じ内容の文章をネット上に投稿した。BELIFT LABはこの投稿によりILLITの名誉が毀損(きそん)され、損害が発生したとして訴訟を起こした。
この主張は法的判断を一度受けている。今年10月、ADORがNewJeansを相手取り起こした専属契約有効確認訴訟で、裁判所は「NewJeansとILLITの各企画案・グラビアなどで一部類似した点が確認できるが、ILLITがNewJeansのコンセプトを複製したとの点が認められるとみるには不十分で、他にこれを認める証拠はない」との判断を示した。
エンターテインメント業界では、BELIFT LABが起こした今回の訴訟について、TEAM BUNNIESの実体を把握するための布石と解釈している。TEAM BUNNIESは当初、「法曹界、メディア、金融、文化、芸術など各分野で活発に活動しているBunnies(バニーズ=NewJeansの公式ファンクラブまたはファンの呼称)が集まったチームで、NewJeansを支持する各界各層の専門家集団だ」と名乗っていた。