逮捕妨害・職権乱用で懲役10年 被告人・尹錫悦に初の求刑 ソウル中央地裁

逮捕妨害・職権乱用等容疑の裁判で特検が求刑

一審裁判部「来月16日に宣告」

 これらの事件は、ソウル中央地裁刑事25部(裁判長:池貴然〈チ・グィヨン〉部長判事)で審理中の内乱首謀事件とは別個のもの。だが尹・前大統領の12・3非常戒厳宣布が違法かどうかを捜査する過程で発生した別の犯罪に対する裁判であることから、法曹界には「逮捕妨害事件の結果が内乱首謀事件の裁判結果を推し量る手がかりになるだろう」という見方がある。

 これに関連して、ソウル中央地裁刑事21部(裁判長:李炫馥〈イ・ヒョンボク〉部長判事)は先に、非常戒厳に関与した容疑で起訴されたノ・サンウォン元国軍情報司令官に対して懲役2年を言い渡し、「非常戒厳は違憲・違法」と判示している。それだけに、刑事35部も尹・前大統領側の逮捕妨害容疑に関連して非常戒厳は違憲・違法だという前提で判断を下す可能性がある―という見方が出ている。この場合、尹・前大統領の内乱首謀容疑も有罪と認められる可能性を排除できないのだ。

 26日に求刑が行われた事件のほかにも、尹・前大統領はさらに7件の裁判を抱えている。刑事25部が審理中の内乱首謀事件の裁判は、来月5日、7日、9日にかけて結審公判を進める。尹・前大統領が「平壌無人機投入」作戦を指示したとする事件の裁判は、来月12日から本格的な審理が始まる。韓悳洙(ハン・ドクス)前首相の内乱ほう助事件の裁判に出廷して偽証した容疑の裁判と、海兵特検が起訴した「殉職海兵捜査外圧」容疑の裁判は、来年1月中に最初の公判準備期日が予定されている。このほかにも、閔中基(ミン・ジュンギ)特検が起訴した「ミョン・テギュン世論調査授受」容疑の裁判、選挙法違反(虚偽事実公表)容疑の裁判も控えている。

イ・ミンジュン記者

【図表】特検が被告人・尹錫悦に求刑した懲役10年の内容

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  • ▲尹錫悦・前大統領が今年9月26日、ソウル市瑞草洞のソウル中央地裁で開かれた特殊公務執行妨害容疑の裁判に出廷したときの様子。/写真共同取材団
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