韓国国内の食品メーカーから商品を購入し、中南米などに輸出する事業をしているKさん(42)氏も泣きたいような表情だ。Kさんは「調達費用に充てる事業資金はウォン建てで融資を受けたが、決済は全てドル払いなので大きな損失が生じている」と話した。Kさんによると、昨年ならばコンテナ5個を輸送できた費用で今年は4個しか送れないという。Kさんは「食品メーカーはウォン安に転じると、(貿易決済を)全てドル建てに切り替えたが、その損失を丸ごと我々のような零細事業者が被っている」と話した。
長距離通勤をする会社員にとっては、ガソリン代が心配だ。直近の2週間は原油価格が下落傾向だった。しかし、韓国国内のガソリン小売価格は依然として1リットル当たり1700ウォン台にとどまっている。京畿道光明市に住む会社員のキム・テウさん(29)は毎日京畿道水原市に通勤しているが、1カ月のガソリン代だけで20万ウォンかかる。最近は週末になると、少しでも安いガソリンスタンドまで遠征するという。キムさんは「車にガソリンを入れているのかカネを注ぎ込んでいるのか分からないほどだ。たった10ウォンでも安いガソリンスタンドを訪ねると混雑している」と話した。
子どもを留学させた家庭の懐事情も苦しい。釜山市海雲台区に住むチェ・ミオクさん(52)は米ロサンゼルスに留学中の娘に毎月生活費として500万ウォンを送っている。しかし、最近のウォン安で娘が実際に使える生活費は減った。チェさんは「娘が留学を終えて定着するためには今後2~3年は仕送りを続けなければならないが、ウォン安が進むので、留学を続けさせることができるか心配だ」と話した。
年末年始の旅行のために購入した航空券をキャンセルする人も少なくない。会社員のキム・ヒョンジュさん(25)は最近決済した来年2月の欧州旅行の航空券をキャンセルした。ウォンが大幅に下落し、計画していた旅行経費で欧州に行くには足りないと判断したからだ。トルコ旅行を控えたKさん(26)も「ウォン高に振れるのを待っていたら、結局最も不利なレートで両替することになった。貧しいバックパッカー旅行になりそうだ」と語った。
空港免税店もドル建て価格を基準に決済するため、韓国人客が減っている。免税店業界関係者は「免税価格目当てにわざわざ訪ねてきていた客も最近は大幅に減った。プロモーションがなければ同じ商品でも百貨店のほうが割安なケースもある」と話した。
キム・ドギュン記者、ハン・ヨンウォン記者