被告人・尹錫悦に懲役5年 五つの公務執行妨害容疑のうち四つ有罪

非常戒厳関連で初の有罪判決

 裁判部は、尹・前大統領が内乱捜査に備えて軍司令官たちの秘話フォン(盗聴防止機能付き携帯電話)の通話記録を削除せよと指示したことに関しても「適法な捜査を妨害し、証拠隠滅を試みた行為」と評した。尹・前大統領が昨年1月3日、大統領警護処の職員を動員して「人間スクリーン」を張り、車で壁を作るなど公捜処の逮捕状執行を妨げたことについては、特殊公務執行妨害罪に該当する、と判断した。

 こうした容疑について、尹・前大統領はこれまで「軍事保護施設である大統領官邸に対する正当な施設保護だった」との立場を取ってきた。刑事訴訟法上の「軍事上の秘密を要する場所では捜索令状の執行が制限される」という条項を根拠とした主張だった。しかし裁判部は「(軍事保護区域では)物件を探し出すための捜索は制限されるが、被疑者を逮捕するための捜索には(制限が)適用されない」とし、「被告人は納得し難い弁明で一貫し、誤りを反省していない」と述べた。

 裁判部は、尹・前大統領が戒厳宣布後に弘報首席室を通して外信に大統領の声明を伝えるよう指示したことについては、無罪を言い渡した。尹・前大統領は戒厳宣布直後、外信報道官に「憲政破壊勢力から自由民主主義憲法秩序を守るため、合憲的枠組みの中で措置を取った」という内容を含む大統領声明を配布せよと指示した。これに関して裁判部は「声明に一部、事実関係に符合しない内容があるからといって、外信報道官に対し権限を乱用して義務のないことをさせたわけではない」「報道官には、大統領が与えた声明の事実関係まで確認すべき義務はない」と判示した。

 16日の判決は、趙垠奭(チョ・ウンソク)内乱特別検察官(特検)が昨年7月に起訴してから6カ月で出された。今月13日に趙特検チームが尹・前大統領に対して死刑を求刑した内乱首謀者容疑事件は、これより早く、検察の非常戒厳特別捜査本部が昨年1月にまず起訴している。16日の判決で裁判部が尹・前大統領の非常戒厳宣布の違憲・違法性を認めただけに、今後、関連裁判にかなりの影響を及ぼすものとみられる。

キム・ウンギョン記者、イ・ミンジュン記者、イ・ミンギョン記者

【表】尹錫悦・前大統領「逮捕妨害」等事件の一審宣告

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