現代自動車労組は22日、ヒューマノイド(人型)ロボットの生産現場投入について、「労使合意なしでは1台たりとも受け入れられない」とし、反対の立場を表明した。現代自グループが今月初め、米ラスベガスで開かれた「CES2026」で公開したヒューマノイドロボット「アトラス」に反発した格好だ。投資家は「アトラス効果」を材料視したが、労組は雇用が脅かされることを懸念して、会社側をけん制する動きに出た。
全国金属労組現代自支部は情報誌を通じ、「海外への生産移転と新技術導入(ロボットによる自動化)は労使合意のない一方通行だ」とし、「絶対に容認できない」と主張した。労組は「平均年収1億ウォンとした場合、24時間稼働に投じられる作業員3人の人件費は年間3億ウォン(約3240万円)だが、ロボットは初期購入費用がかかった後は維持しかかからないため、資本家にとっては良い名分(?)になる」とし、「現代自で人件費節減のためのAIロボット投入が迫っている」と指摘した。
アトラスの価格は1台2億ウォン前後、年間維持費は1400万ウォン前後というのが証券街の分析で、 最大24時間稼働可能だ。現代自動車グループの主な系列会社7社の平均人件費は1億3000万ウォン、勤務時間は1日8~10時間だ。ヒューマノイドロボットが本格的に投入されれば、急速に生身の人間に取って代わるというのが労組の懸念だ。
ヒューマノイドロボットは生産現場にとって革命的な技術だ。アトラスの公開をきっかけとして、現代自の株価が高騰したことも、市場にプラス効果への期待があるためだ。しかし、生産台数の変化、配置転換、雇用問題の発生が避けられないという点で労組の宣言はヒューマノイド時代の新たな労使対立の序章と言える。
■米国からロボット導入方針
現代自グループは2028年までにアトラス3万台の量産体制を構築し、米国にロボット生産拠点を設置。生産現場に順次投入する構想を示した。現代自は工場の「スマートファクトリー」化を既に進めている。米国工場ではロボットアームが車体を作り、無人運搬車(AGV)に搭載された部品が決まった動線に沿って動く。品質チェックにはボストンダイナミクスが作ったロボット犬「スポット」が投入される。ここにアトラスが加われば、これまでの作業員中心の生産方式からロボットが生産・検査全般を担当する方式に転換できる。