ヒューマノイドと全面戦争 現代自動車労組は徹底抗戦の構え「工場に1台たりとも入れない」 

 労組が敏感なのは、ロボット導入が海外工場中心に進んでも、韓国国内の業務に影響を及ぼしかねない点だ。現代自グループが最新工場である米ジョージア州の電気自動車(EV)組立工場、メタプラント・アメリカ(HMGMA)など海外工場にロボットを先行導入すれば、コストは下げて生産性を高める余地が生じる。米国工場の生産が増えれば、韓国工場からの対米輸出減少につながりかねない。自動車業界関係者は「グループの業務配分を巡り、人間中心の韓国工場がロボットが多い海外工場と生産性、品質の面で競争することになる」と述べた。全国金属労組現代自支部が「海外への生産移転」問題を挙げたのもこのためだ。

 労組とは対象的に市場は歓迎している。現代自の株価は年初来78%も上昇し、時価総額は108兆ウォンを超え、国内3位となった。CES2026でアトラスを公開した後、投資家はロボットによるコスト節減と生産性向上、すなわち「フィジカルAI」への大転換に期待したのだ。労組も「最近の株価急騰の主因はフィジカルAI(ロボット)企業として再評価されているためだ。笑うべきか泣くべきか、単なる自動車メーカーではなく、ロボット·AI企業として価値が評価されている」と指摘した。

 世界的なAIへの大転換の中で、最近産業界ではさまざまな形態のフィジカルAIが抗えない趨勢となった。サムスン電子とLG電子もロボット事業を強化すると同時に、ヒューマノイドの開発に参入した。財界は特に強硬な労組で知られる現代自でロボットを先制的に導入することの意味が大きいと受け止めている。多数の下請け会社の労組を相手に発注元が個別に交渉しなければならない状況を生む「黄色い封筒法」(労働組合法と労働関係調整法の一部改正)が昨年成立した際、ロボット株が一斉に上昇したのと同じ理由だ。

 定年延長と週4.5日労働の導入など、企業にとっては労働生産性が低下しかねない政策が同時多発的に推進されていることもロボット導入を後押ししている。財界関係者は「ロボットはバッテリーさえ交換すれば24時間ずっと働き、ストライキもしない。国内では労組のせいで導入が遅れるかもしれないが、海外でヒューマノイドロボットを先行してテストする企業が多い」と語った。

イ・ジョング記者

【表】ヒューマノイド「アトラス」VS人間

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  • ▲ヒューマノイド「アトラス」が自動車工場で作業を行う様子を描いた予想図/現代自動車
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