「在韓米軍司令官の謝罪」巡りすれ違う韓米、公の場で異例の対立【2月26日付社説】

 在韓米軍は西海上空で行った空軍の単独訓練について24日深夜に声明を出し「有事への備えに謝罪などしない」とくぎを刺した。同日在韓米軍の司令官が韓国軍に「謝罪した」と報じられ、韓国国防部(省に相当、以下同じ)も「(報道内容は)一部事実と認識している」とコメントしたため、深夜にもかかわらず「謝罪などしない」と反論したのだ。当初韓国軍は「米軍が訓練内容を伝えなかったことに抗議した」と説明していたが、在韓米軍は「韓国軍に事前に通知した」と反論した上で「(韓国軍が韓国の)国防長官と合同参謀本部議長に直ちに報告しなかったことは残念だ」とも表明した。双方の言い分が完全に食い違っているのだ。

【表】訓練巡る韓国軍と在韓米軍の対立

 韓国政府は9・19南北軍事合意の再開を目指しているが、これについても在韓米軍司令官は「韓国軍自ら防衛態勢を制約する」として懸念を伝えたという。軍事境界線周辺の「飛行禁止区域設定」については韓国外交部のある幹部も「米国は現時点で同意しておらず協議中」と明らかにした。米軍は事実上反対しているのだ。

 飛行禁止区域が再び設定されればこれは在韓米軍にも適用される。北朝鮮は軍事境界線周辺に100万人規模の兵力や兵器のほとんどを配備している。韓国だけが飛行禁止区域を再設定すれば、韓国軍の偵察・監視能力は当然弱体化、あるいは制限される。そのため在韓米軍は今なおこれに反対しており、その立場はすでに公表もされている。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は韓国政府が「9・19軍事合意の再開」に言及した翌日、核兵器の搭載が可能な放射砲(多連装ロケット砲)50門を公開し脅しをかけてきた。この状況で在韓米軍は中国けん制に力を入れており、韓国軍まで自国の防衛に必要な監視体制を自ら制限すれば、有事への備えに問題が生じるのは当然だが、この問題で韓国軍と在韓米軍の立場の違いが浮き彫りになってしまった。

 韓国軍と在韓米軍は25日に合同軍事演習の日程を発表したが、その中心となる「機動訓練」の規模については「協議中」としている。米軍は従来通りの規模を求めており、韓国軍は縮小あるいは分散を提示しているという。今年1月に韓国政府は国連軍司令部の承認なしに非武装地帯への立ち入りを可能にする法律を制定しようとしたが、国連軍司令部は「停戦協定に反する」として抗議した。国連軍司令官は在韓米軍司令官を兼任している。

 過去にも韓国軍と在韓米軍の間で意見が対立したことはあった。それが公になると北朝鮮に間違ったシグナルを送る恐れがあるため、双方は水面下で協議し解決してきたが、今回のように深夜に在韓米軍が反論目的の声明を出し、それ以外の別の方面でも対立が伝えられるようなことはなかった。韓国軍と在韓米軍の間に今何が起こっているのだろうか。

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  • ▲ソウル市竜山区の韓国国防部(省に相当)で2026年の韓米合同軍事演習「フリーダム・シールド(FS)」計画発表後、互いに手を握り撮影に応じる韓国軍合同参謀本部の張道栄(チャン・ドヨン)広報室長(左)と在韓米軍司令部のライアン・ドナルド広報室長。25日撮影。/写真=共同取材団
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