公演のおよそ2カ月前から始まった今回のプロジェクトで、ソン・ジェウ氏がBTSの所属事務所から伝えられたテーマは「歌い手」だったという。「全世界に自分たちの声を伝える現代的な『歌い手』としての姿を反映してほしい、とのことでした。生地をはじめ、ボトムスやトップスの形、飾りの部分に至るまで、韓服に着想を得たスタイルを応用しました」。ステージの背景には主要な文化要素として光化門や景福宮が使われると聞き、謙斎・鄭ソン(チョン・ソン)の『仁王斎色図』にヒントを得た模様を布地に取り入れた。
「音楽的な鎧(よろい)をまとった7人の戦士」というコンセプトを基本に据えた上で、メンバーそれぞれの個性を生かすために衣装のコンセプトを個々に定めた。リーダーのRM(アールエム)は英雄、JIN(ジン)は芸術家、SUGA(シュガ)は建築家、J-HOPE(ジェイホープ)は歌い手、JIMIN(ジミン)は詩人、V(ブイ)は若様、JUNG KOOK(ジョングク)は先駆者というイメージで表現した。メンバーたちは「動くときに韓服の道袍(袖幅が広く裾の長い上着)の裾がひらめくように、しなやかでダイナミックに見えながらも、韓服の優雅な感じを最大限生かしてほしい」という意見をたびたび伝えてきたという。
房飾りや襟のような細かい部分も、イメージスケッチを通して意見をすり合わせた。JUNG KOOKは当初は白いシャツの予定だったが、「韓国風の毛筆書きの要素があったらいいのでは」というアイデアを提案したところ、そのまま反映された。生地は韓国で製作され、綿と麻を使って手作業で織り上げられた。
ソン・ジェウ氏は「ワールドツアーに関しても現在話し合いを進めているところ」として「もし製作することになったら、『ARIRANG』のロゴが(太極旗〈韓国国旗〉の四隅に配置された)乾・坤・坎・離(けん・こん・かん・り)の四卦から着想を得たように、太極旗を再解釈した衣装をお見せできればと思います」と明かした。
崔宝允(チェ・ボユン)記者