「ダサい」→「個性的」 韓国市場で中国ブランドへの認識が変化

「コスパ商品」を超え
韓国市場攻略を強化する中国ブランド

 中国式のメークも人気だ。つけまつげを何重にも重ね、肌を人形のように明るく見せる「ドウイン(抖音、中国版ティックトック)メーク」、強い陰影や華麗なグリッターを施す「網紅(ワンホン、インフルエンサー)メーク」などが代表的だ。元アイドルのイ・ミジュとタレントのパク・ミョンスがユーチューブで公開したワンホン・メーク動画は、それぞれ57万回、134万回の再生数をマークした。「中国人美女のようだ」「華麗な大陸スタイル」といった声が聞かれている。

 ファッション市場でも中国ブランドを指名買いする消費者が増えている。かつては中国工場で生産された衣類を無意識に消費していたが、最近では中国企業が企画・販売するブランド商品を積極的に選ぶ傾向が見られる。MUSINSAのセレクトショップでは、「ROARINGWILD(ロアリングワイルド)」やBLACKPINKのジェニーが着用して話題となった「SHUSHU/TONG(シュシュ/トング)」など18の中国デザイナーブランドを扱っており、昨年の取引額は前年比181%増となった。

 中国のビューティー・ファッション・ブランドが注目を集めている理由は何だろうか。専門家は、中国特有の強烈な色彩や誇張されたデザインが、SNS(交流サイト)を中心に「体験」を重視する若年層の消費文化と結び付き、急速に拡散したと分析する。中国人文経営研究所のユ・グァンジョン所長は「中国は習近平国家主席以前から、単なる『低価格品』と見なされてきた自国製品をブランド化する戦略を取ってきた」とし「その戦略がソーシャルメディア中心のグローバル消費文化と結び付き、成果を上げている」と説明する。

■有害成分やイミテーションが課題

 一方で疑問も残る。若年層を中心に反中感情が強い中、なぜ中国ブランドの消費が増えているのかという点だ。東アジア研究院が成人1514人を対象に実施した「2025年格差認識調査」では、中国に対する印象は否定的回答(71.5%)が圧倒的に多かった。特に20-30代は他の年齢層に比べて否定的認識が強い。

 まず、「政治・外交問題と消費は別」といった認識が作用している可能性がある。デザインや体験といった消費価値を基準に商品を選ぶ「実用消費」が広がっているためだ。仁荷大学のイ・ウンヒ教授は「実用志向の強い若者は、中国に対する反感とは別に、商品性に優れ、コンテンツやストーリーに魅力を感じれば購入する」とし「『中国製だから買わない』のではなく、『中国製でも気に入れば買う』ということだ」と述べた。

 また、グローバル流通プラットフォームを通じた購買が増え、消費者が「中国ブランド」であることを強く意識しなくなったとの分析もある。これらのプラットフォームはデザインや価格、性能を中心に情報を提示するためだ。「メード・イン・イタリア」「メード・イン・フランス」などを前面に押し出す欧州のブランドとは違って、中国のブランドは中国製というのを前面に押し出さない傾向にある。

 一方で、中国ブランドは韓国だけでなく、海外でも存在感を高めつつある。CNNテレビは先月25日、「米国の若者の間で中国風の服を着たりライフスタイルを取り入れたりする『チャイナ・マキシング(China Maxxing)』が拡大している」と報じた。北京の玩具メーカー「ポップマート」が展開するキャラクター人形「ラブブ」は昨年、世界的な人気を集めた。また、昨年11月、フランス・パリの高級百貨店にオフライン店舗をオープンした中国のファストファッション業者「SHEIN」は先月、順調な需要の伸びを背景に地方都市5カ所でも店舗を追加オープンしている。

 ただ、この流れがいつまで続くかは不透明との見方もある。ユ・グァンジョン所長は「中国製品にたびたび指摘されてきた有害成分やイミテーションの問題が、長期的な成長の足かせとなる可能性がある」と述べた。

チョ・ユミ記者

【写真】韓国で市民権を得た中国ブランド

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