米国の情報制限が長期化、北朝鮮の軍事動向の把握に苦戦する韓国政府【独自】

余波が長引く鄭東泳統一相の機密漏洩事件
北朝鮮の対ロシア軍事支援規模、把握に苦戦する韓国政府

 4月初めから米国が韓国に対する北朝鮮情報の共有を制限していることから、国防部は北朝鮮の対ロシア軍事支援規模の把握にも困難を来していることが5月28日に確認された。5月中旬に安圭白(アン・ギュベク)国防部長官と朴潤柱(パク・ユンジュ)外交部第1次官が訪米して米政府当局者と会談したが、米国側に情報共有制限解除の兆しもなく、2カ月近く事態が長期化している。

 韓国国会国防委員会所属の姜大植(カン・デシク)議員(国民の力所属)によると、国防部国防情報本部は最近、北朝鮮の対ロシア人材派遣の現況に関する資料提出要請に対し「諜報がなく、分析が困難だ」と答えた。姜議員は2024年下半期から北朝鮮の対ロシア支援の現状を定期的に把握しており、約3カ月前に国防情報本部は北朝鮮が今年2月時点で「国家建設人材」約1000人をロシアに派遣したという資料を提出していた。しかし、情報共有制限後となる5月時点の資料を要請したところ、諜報がないため数値を提示するのは難しいと回答したとのことだ。

 国防情報本部は、今年2月時点でコンテナー3万3000個分(152ミリ砲弾換算で1500万発分)の軍事物資が北朝鮮からロシアへ搬出されたとしていたが、5月時点の推定値もそのままであった。国防情報本部が以前と同一の数値を提供したのは今回が初めてで、「米国側と支援規模の見立てについて意見の相違がある」と姜議員室に説明したという。姜議員は「米国の対北朝鮮情報共有制限により、情報が更新されていないようだ」と話した。

■安国防相訪米後も米国の「対北朝鮮情報共有」制限に解除の兆しなし

 今年3月、鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相が国会外交統一委員会で北朝鮮のウラン濃縮施設の所在地として、これまで韓米政府が公開していなかった「平安北道・亀城」に言及後、米政府が「韓米同盟機密の漏洩」と問題視すると、鄭統一相は「公開情報を基にした発言」と主張した。韓国政府もこの立場を共有し、米国側を説得しようとした。

 米政府は自国が収集して韓国に提供した機密の漏洩であるという判断を固持しており、4月初めから対北朝鮮情報の共有をかなり高いレベルで制限しているという。特に米国側が極めて敏感に捉えている北朝鮮の兵器級高濃縮ウラン(HEU)関連情報を含め、北朝鮮の核開発動向が韓国側に共有されておらず、米国の偵察衛星が捕捉した北朝鮮の核施設情報も共有制限の対象に含まれているという。

 米国を通じた北朝鮮の対露派兵や物資支援に関する情報の取得も否定的な影響を受けている。米国側は偵察衛星を通じて、北朝鮮とロシア間の軍事交流や物資支援を追跡している。北朝鮮の核施設に関する衛星情報の共有が遮断され、北朝鮮とロシアの協力に関連する衛星情報も共有制限の対象に含まれた可能性が指摘されている。

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  • ▲鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一相が国会外交統一委員会/写真=NEWSIS

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