極端な低体重、いわゆる「骨が浮き出るほど細い体」が一種のブームとして巻き起こっている。ウィゴビやマウンジャロといった高価な肥満治療薬が普及して短期間で減量が容易になったことで、有名人などが痩せた体をアピールすることが一種のパフォーマンスのように流行している。「骨が浮き出るほど細い体」が美と富、影響力の象徴となることで、大衆に歪んだ認識を広める恐れがあるとの懸念が出ている。
【写真】身長170cmで体重41kgの「骨が浮き出るほど細い」インフルエンサー
最近、インスタグラムやYouTubeなどのSNSやオンラインメディアの芸能記事は、「骨が浮き出るほど細い体」の証明で埋め尽くされている。痩せ細った手足に肋骨や骨盤が浮き出て、体調不良の印象さえ漂わせる俳優・歌手・インフルエンサーたちを称賛する表現があふれているからだ。
「全盛期の美しさを塗り替えた50代の○○○、骨と皮だけの体型が美しすぎる」「30kg減量して44kg、骨が浮き出るほど細い体の仲間入りを果たした自己管理術に驚愕」「骨と皮だけの正統派△△△、女神のような美しさが爆発」「生まれつきのやせ型に骨ばった腕まで…顔が消滅寸前」「本当に40代ママ? 骨と皮だけになってアイドル級のビジュアルに」――。
「骨が浮き出るほど細い」とは、危険なほどやせている人々を懸念する表現として、5~6年前に初めて登場した。拒食症に憧れて、水と塩だけで生き延び、食べては嘔吐を繰り返す、いわゆる「プロアナ(Pro-ana)」(拒食症を肯定、賛成する人々)を指す俗語だった。ところがこの言葉は1~2年前から「スリムだ」「華奢だ」という言葉の代用語となり、最近では「綺麗だ」「自己管理がしっかりしている」「プロらしい」といった称賛のように使われている。
現代社会では高カロリー食品や余剰カロリーがあふれかえり、スリムな体という希少な価値への憧れはますます大きくなってきた。ところが、現在の「骨が浮き出るほど細い体」ブームは、K-POPアイドルが芸能界の容姿基準になり、肥満治療GLP-1系薬剤の普及、視覚的依存に基づくSNS特有のバイラル効果が組み合わさることで、その強度が極端に高まっていることを示している。
「骨が浮き出るほど細い体」の基準は、身長(cm)から体重(kg)を引いた数値が120以上だと言われている。身長165cmなら、体重が45kg以下ということだ。K-POPアイドルグループは、この比率を維持するよう所属事務所から強要されていると伝えられている。それほど小さく、細くなければスマートフォンのSNSやショート動画で一目で目に入らないからだという。