K-POP産業が全盛期を迎え、彼女たちが人気・収入面で芸能界を圧倒するにつれ、美の基準もまた「身体の発育が未成熟な10代アイドルの容姿」へと一斉に移行した。
さらに、ウィゴビやマウンジャロの韓国上陸で、「骨が浮き出るほど細い体」ブームに火がついた。標準体重や痩せ型だった人々、さらには40~50代の芸能人やインフルエンサーまでもが肥満治療薬を使用し、短期間でガールズグループのような体型に変身することが「ボディメイク・チャレンジ」として広まった。30代の既婚歌手ヒョナは昨年、やや体重が増えた状態でステージに立ち、誹謗中傷の書き込みが相次いだ。ダイエットを宣言して1カ月で10kg以上の減量に成功したものの、公演中に失神してしまった。
一足先に肥満治療薬が普及した海外では、その精神的な副作用が問題視されている。初期には「オゼムピック(2型糖尿病治療薬)の顔」「オゼムピックのお尻」といった外見の変化に注目が集まっていたが、今では何事にも意欲が湧かない「オゼムピック人格」が議論の的となっている。
脳の視床下部に作用するGLP-1は、美味しいものを食べたいという食欲だけでなく、以前から楽しんでいた趣味や外部刺激に対する好奇心や喜びを感じる能力、社会的達成欲、性欲まで抑制すると報告されている。不安・焦燥、無気力や無感覚といった慢性的な気分障害が频繁に見られ、一部では自殺衝動も現れるという。
こうした肥満治療薬を利用した芸能人の「骨が浮き出るほど細い体」ブームが、一般人、特に子どもや青少年の間で無分別に広まることへの懸念が大きい。青少年健康行動調査によると、小・中・高校の女子生徒のうち、痩せるためにダイエットをしている割合は半数に迫り(43.8%)、拒食症の診断率も毎年増加している。拒食症患者の93%が10代の女性だ。拒食症は、各種の身体機能不全はもちろん、うつ病・対人恐怖症につながる可能性があり、死亡率も精神疾患の中で最も高い。
ソウル大学医学部のチェ・ヒョンジン教授は「韓国女性の25%が自分を実際よりも太っていると感じている」とし、「集団の評価に敏感なアジア人はメディアで繰り返し露出される体型を見て歪んだ体型認識を持ちやすいため、注意が必要だ」と述べた。一部では「骨が浮き出るほど細い体」認証ショットを有害コンテンツとして規制すべきだという主張も出ている。
鄭始幸(チョン・シヘン)記者