2023年10月7日、パレスチナ・ガザ地区のハマス過激派がイスラエル国境を越えた後、当時近隣で開催されていたノヴァ音楽フェスティバルに参加していたイスラエル人女性ノア・アルガマニ(当時25歳)が、過激派のバイクに無理やり乗せられた。
「私を殺さないで!」というノアの絶叫が収められた拉致映像は、テロリストたちを通じてソーシャルメディアで拡散。ノアは彼氏のアビナタン・オルに手を伸ばしたが、彼氏もテロリスト2人に捕らえられていた。このテロにより約1200人が死亡、約250人が人質として連れ去られた。ノアが245日ぶりに解放された後、アビナタンを拘束していた男性2人はイスラエルの空爆により死亡した。
5月15日、ガザ地区のハマス組織の軍事司令官、エゼディン・アルハダッドが射殺された。イスラエルの戦闘機3機が、ガザ地区のアパートとそこから脱出しようとしていた車両に13発の爆弾を投下した。エゼディン・アルハダッドと妻、娘、そして民間人が死亡した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月20日、イスラエル政府が10・7テロの関係者について、指揮系統を問わず、計画者・戦闘員・加担者全員を摘発し、殺害または逮捕するタスクフォース「ニリ(NILI)」を結成したと報じた。
「NILI」は、「イスラエルの永遠は偽りなし(ネツァハ・イスラエル・ロ・イェサケル)」という旧約聖書(サムエル記上15章29節)のヘブライ語文の頭文字をとった略称だ。第一次世界大戦時にユダヤ人スパイ組織が使用していた名称であり、10・7テロに加担したことが確認された者は誰一人として忘れ去られることはないという意味が込められている。
2023年10月7日にイスラエル・ガザ境界の有刺鉄線をトラクターで押し破って越境したトラクター運転手も、テロ発生から約2年を経て身元と居場所が特定され、ガザ地区の狭い通りを歩いていたところを空爆で殺害された。
「ニリ」リストに載った名前は数千人。すでに数百人の名前が削除されたが、テロ関係者たちはイスラエルとハマス間の停戦が守られているこの瞬間にも、一人ずつリストから消されている。
テロに関与した証拠が2つ以上揃えば、裁判を経ずに即座に射殺の対象となる。イスラエル国防軍(IDF)のエヤル・ザミル参謀総長は16日、「10月7日の虐殺に関与した者全員に責任を問う」と述べた。
ハマスのテロリストたちは、イスラエルの監視能力と報復の意志を過小評価していた。テロリストや加担者たちは10月7日、自分たちの活動の様子を携帯電話やGoProカメラで撮影してソーシャルメディアに投稿したが、この映像データは彼ら自ら首を絞める罠となった。