北は要塞化を進めているのに…休戦ラインの対戦車施設23カ所を撤去する韓国軍に懸念の声

北は要塞化を進めているのに…休戦ラインの対戦車施設23カ所を撤去する韓国軍に懸念の声

【TV朝鮮】(アンカー)

 住民の便宜を図るには規制緩和も必要でしょうが、国の安全保障に問題がないか懸念する方も多いでしょう。特に国防部(省に相当)は民間人出入り統制区域を調整し、北朝鮮軍戦車の侵攻を防ぐため京畿道坡州や江原道などに設置された防御施設のうち数十カ所を撤去する方針です。戦術的価値が下がったためとの説明ですが、北朝鮮は韓国とは逆に休戦ラインの要塞(ようさい)化を進めています。イ・テヒョン記者のリポートです。

【図】民間人出入り統制区域の調整計画

 (記者リポート)

 休戦ラインから20キロ以上離れた京畿道坡州のある河川です。コンクリート製の構造物がところどころ突き出ているのが見えます。

 私の後ろに見えるコンクリート製構造物は北朝鮮軍戦車の侵攻を阻止するための障害物で、高くそびえ立っています。韓国軍は戦術的価値が低下した23カ所の固定式障害物を来年以降、撤去することにしました。

 あちこちに道路が張り巡らされた状態で特定の進路の一部だけをふさぐ固定式防御施設は軍事的効果が低く、住民に不便を強いるためだといいます。

 (キム・ソンウォン/坡州市民)

 「良くない施設は幾つもありますが、これが緩和され開発されたらいいと考えています」

 毎年下半期に行われる全数調査で改善策を見いだす意向のようです。

 しかし北朝鮮のここ最近の動きは韓国軍とは正反対です。

 北朝鮮が統一を放棄し、「敵対的2国家」を主張し始めた2024年以降、DMZ(非武装地帯)周辺に最高で高さ5メートルの対戦車防壁を設置し地雷を埋設するなど、北朝鮮は国境線の要塞化に全力を傾けています。

 そのため軍事的実効性とは別に、防御施設の撤去や民間人出入り統制区域の見直しが北朝鮮に間違ったシグナルを送るのではないかとの懸念も浮上しています。

 (ユ・ジフン/韓国国防研究院研究委員)

 「物理的な実効性よりも、象徴的な側面から北朝鮮に攻勢的な考えを持たせる余地が」

 ドローンやAI(人工知能)を使った監視システム、さらに段階的な撤去といった補完策も並行して進めるべきと複数の専門家が強調しています。TV朝鮮、イ・テヒョンがお伝えしました。

(2026年6月18日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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