【萬物相】犯罪者の海外逃亡と韓国政府の対応

 海外逃亡者が2万人以上いるといわれる中国では、彼らを逮捕するため「キツネ狩り」と呼ばれる捜査を行っているという。情報機関や捜査機関などの専門家4人が1組となり、各国に直接足を運んで「隠れたキツネ」を探し出すそうだ。その結果、2014年からこれまで71カ国に50組以上が派遣され、不正を行った政府関係者や企業経営者1657人の身柄を拘束し中国に送り返したという。しかしこのような捜査は外交問題となる恐れがある。米国政府は中国政府に対し、米国の領土内で中国の情報機関に違法な活動をさせないよう警告したことがある。

 韓国では検察がミル財団とKスポーツ財団疑惑の捜査を開始したが、事件の鍵を握るチェ・スンシル氏と娘のチョン・ユラ氏、チャ・ウンテク氏はいずれも海外にいるため、捜査の実効性を疑問視する声もある。ちなみにチェ氏と娘のチョン・ユラ氏は欧州に、文芸界の王太子などと呼ばれるチャ氏は中国にいる。チャ氏はメディアの取材に対し「取り調べには応じる」と明言はしたものの、本当にそうするかは分からず、またチェ氏とチョン氏は今も行方をくらましている。検察はこれまでこの事件にあいまいな態度を取ってきたところ、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が捜査を命じたのかどうか知らないが、最近になって担当者の数を増やしているという。中にはチェ氏とチャ氏が海外に逃げ出したから捜査を始めることができたという不満あるいは皮肉の声もある。いずれにしても大統領が検察に、チェ氏を帰国させて捜査するよう命じない限り、今の状況は変わらないだろう。

崔源奎(チェ・ウォンギュ)論説委員
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