【コラム】文大統領の「コード人事」に群がる文化人・芸術家

 李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クンヘ)政権でも大統領選挙陣営の出身者がその後の文化芸術関連の政策や組織に深く関与したため、今回も特に問題はないとする見方もあるだろう。しかし現政権がこれまでと違うことは、前の政権での政府関係者あるいは少しでも関与した人物を全て「積弊勢力」として排斥し、その後を自分たちの息のかかった人物ばかりで埋めたという点だ。その影響だろうか、権力者たちと関係を持ちたいと考える文化人や芸術家たちも徐々に増え始めている。「反逆者を処罰する」などと言っていたかと思えば、今度は自分たちも同じ反逆の道へと進もうとしているのだ。

 暴君として知られる光海君を除去するとの大義名分を掲げ、仁祖反正(光海君を追い出して仁祖が王位に就いた朝鮮王朝時代の政変)に成功した功臣らに対する民衆の思いについて朝鮮王朝実録には「勲臣たちよ、いい気になるな。彼らの家に住み、彼らの土地を手にし、彼らの馬に乗り、また彼らがやっていたことを繰り返しているようでは、お前たちのやっていることは彼らと何が違うのか」と記録している。仁祖反正の際、前の権力者たちとそれを追い出した反正勢力は実のところ何も違いがないということだ。「ブラックリスト」への抗議とキャンドル集会への参加を勲章のごとく見なし、文化・芸術分野での権力に群がる彼らは、このような名も無き民衆からの問いにどう答えるのだろうか。

文化部=金基哲(キム・ギチョル)部長
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